原油高騰続く 枝豆農家も打撃「例年通りの栽培厳しい」
リポート:
「こちらのビニールハウスで栽培されているのは枝豆です。枝豆の栽培には温度が一番大事だとされているんですが、この広いビニールハウスに十分な暖かい空気を送り込むための機械の燃料代が高くなっていて厳しいと言うんです。」
滝戸農園 滝戸徹代表:
「この部屋の豆はあと5日~1週間ぐらいで収穫時期の豆。やはり温度が足りないとこういうふうにさやになってもらえない、あまり豆のついていない枝豆になってしまうので、温度管理は非常に大事」
静岡市清水区にある、こちらのビニールハウスで盛りを迎えている枝豆。
酒のつまみに欠かせない枝豆は忘年会シーズンに需要が高まるため、それにあわせて、あと1週間ほどで出荷するそうです。
ただ、本来枝豆の栽培に適しているのは夏。この時期に栽培するためにハウス内の温度は20℃以上に保つ必要がありますが…。
滝戸農園 滝戸徹代表:
「この機械は温風機でして、一晩で(灯油が)100ℓ~150リットルぐらい一番寒い時期だと燃えるかなと(Q燃料代は例年に比べかなり違う?)違いますね。平年の1.5倍ぐらいになっているので、厳冬期の枝豆の栽培は非常に厳しいと思っている」
世界的に高騰が続く原油価格。街のガソリンスタンドは軒並み高値となっています。
石油情報センターによると、レギュラーガソリンの1リットルあたりの全国平均は去年5月と比べると40円以上、値上がりしています。
原油価格の高騰によって、経営も先行きの不透明さを増しています。
清水区で枝豆を生産する滝戸さんはハウスのカーテンを二重にしたり、周辺を熱が逃げにくい断熱材で覆ったりして、暖房代を少しでも抑えられるように工夫しています。
それでも温度管理のためには1週間あたりおよそ1000ℓの灯油が必要で、
これまで年間を通じて行ってきた枝豆栽培が続けられるのか、不安を口にします。
滝戸農園 滝戸徹代表:
「ここまで高くなるというのは、去年あたりの価格で十分厳しいと感じていたが、今年はもう例年通りの栽培をしていくのは少し厳しいかなと。枝豆の産地としてブランドを守っていけないんじゃないかと少し感じている。」