参院静岡補選は野党推薦の新人が初当選 勝因・敗因は? 衆院選への影響は? 担当記者に聞く
開票結果は以下の通りです。
【当選】山崎真之輔氏(無所属) 65万789票
若林洋平氏 (自民) 60万2780票
鈴木千佳氏 (共産) 11万6554票
石田和外キャスター:ここから県政担当の大島記者と選挙戦を振り返ります。。全国注目の参院補選、山崎氏が初当選しました。激戦、接戦でした。
大島英吾記者:「そうですね。激戦だった分、今回の結果に対する衝撃も大きく広がっていると思います」
山崎氏の勝因は
石田:山崎氏・野党の勝利、なにが勝因?
大島:山崎さん本人も話しているとおり、川勝知事が全面的に応援したことが大きいです。17日間の選挙期間中に5日間、知事は山崎さんと並んで演説に立ち、みずからが「県民党の党首」で山崎さんはその「幹事長」だとアピールしました。
この参院補選は、そのきっかけとなった知事選の延長戦であると強調し、リニア問題について自民党を強く批判しました。こうした知事との連携により、山崎さんも知名度を上げていきました。
石田:野党の動きもあった。
大島:はい。支持を広げたのは、知事の力に加えて野党などの連携もありました。推薦を出した立憲民主党の枝野代表や、国民民主党も玉木代表が応援に入りました。それに労働組合の団体「連合」や、山崎さんがもともと所属していた県議会の会派も動き、この5者の連携によって支持を広げたのだと、山崎さん陣営はみています。
他候補の敗因は
石田:ほかの候補の敗因は?
大島:自民党は、自分たちのペースに持っていけなかったといえます。選挙戦では、川勝知事とともに山崎さんがリニア問題を強く訴えたのに対して、自民党もリニアを重要視しつつ、新型コロナウイルス対策や経済再生を主なテーマにしました。陣営は、その結果「風を吹かせられなかった」という分析をしていました。
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投票率
石田:今回、投票率がおととしの参院選と比べ5ポイント近く下がっりました。
大島:補欠選挙であることを考えると、決して低くはありません。
ただ、取材していると衆院選との連動でもっと伸びてほしかった、という声は聞かれました。
その衆院選なんですが、期日前投票率が24日までで10%あまりとなっていて、これは前回4年前に比べて3倍近くに上がっているんです。2つの国政選挙が連動した影響というものが、衆院選には出てくるかもしれないですね。
衆院選への影響
石田:その衆院選に向け、今回のこの補選の結果、与野党に大きく影響しそうですね。
大島:はい。県内では与野党一騎打ちを含め、激戦が予想される選挙区があります。参院補選の結果を受けて、与党は危機感を強め、しっかり分析し、気を引き締め直すとしています。野党にとっては、この勢いを生かし、山崎さん自身も野党系候補の応援に入る意向を示していますが、どこまで波及させられるか、ポイントだと思います。