静岡・川勝知事の「コシヒカリ発言」問題で24日に不信任案提出 可決のカギを握る公明は… 静岡県議会

 静岡県の川勝平太知事の進退問題に発展した「コシヒカリ発言」。御殿場市を揶揄(やゆ)するような川勝知事の演説は、このときだけではありませんでした。知事は、この日、浜松市で2回の応援演説を行っています。これはJR浜松駅前で行われた2度目の応援演説です。

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静岡・川勝知事の「コシヒカリ発言」問題で24日に不信任案提出 可決のカギを握る公明は… 静岡県議会

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 同じ日、知事はその2時間前にも浜松市の別の場所で、次のように演説していました。

静岡県 川勝平太知事
「だいたいですね、静岡県の東の玄関口の門番。(御殿場市は)8万人ちょっとしかいない。ここ(浜松市)は80万人いるわけですよ。その8万人しかいないところの代表という方がですね、35市町の代表などできますか? 経済はこちらが動かしている。むこうはコシヒカリしかない。だから彼(対立候補の元御殿場市長)は、農業については、ご飯だけあったら後は漬物しかいらないと言っている。それから、メロンなんか作っていません、御殿場では。(対立候補は)メロン農家に行って、重たい重たいと言っている。もうこれまったくダメで、そういう人が代表であることはできない」

 川勝知事はこの日、御殿場市を揶揄するような演説を2回していたことになります。知事周辺で、止める人はいなかったのでしょうか。

ふじのくに県民クラブ 田口章幹事長
「私いなかったので」
Q.誰も見ていなかった?
A.「誰もいないということはないが。ちょっとわかりません」

 そのうえで次のように述べました。

ふじのくに県民クラブ 佐野愛子会長
「この時期に解散した場合、選挙やることが適切だろうか。民主主義の権利とはいえ15億数千万円の選挙費用がかかる。県の財政、コロナと厳しい。大事な税金を使ってやる選挙は県民が望んでいない」

可決のカギを握る公明は…

 コシヒカリ発言を巡って、24日の臨時議会で、最大会派・自民改革会議が提出する知事不信任案。

 22日正午すぎに開かれた会派代表者会議が終わった後、自民改革会議の野崎代表と、可決のカギを握る公明党県議団の蓮池団長が、自民会派の控室で非公開で会談を行いました。

 先週、公明党県議団は、週明けの22日、賛成か反対か結論を出し、会見を開くとしていましたが…。

公明党県議団 蓮池団長
「ほぼ方向性は会派としても、皆さんの了解を得て固まりつつあるが、ちょっとまだ全部の調整が終わっていないので、皆さんに正式にどうするということを発表するのは、少しきょうは難しそう」

Q.会派内の調整が理由?
A.「会派内というか、会派内はだいたいフィックスしているが、それだけではなくて、党(本部)との連携もあるし、そこもしっかりと了解をもらわないといけない話なので」

自民改革会議 野崎代表
Q.(公明党県議団の)蓮池団長とはどんな打ち合わせを。24日に向けてだと思うが?
A.「情報交換ですね」
Q.現状としては4分の3以上の賛成には届きそうか?
A.「我々としては最大限努力していく」

 自民側にとっては、公明の賛成は不信任案可決の大前提です。22日の結論が見送られたことに公明党関係者は…。

公明党関係者
「不信任案が可決され出直し知事選になった場合、川勝知事に勝てる候補者がいるのか党本部が懸念している。勝てる候補者がいなければ、後先考えず賛成できない」

 様々な思惑が交差する中、県議会は24日、48年ぶりの不信任案採決の日を迎えます。