自身の政治姿勢についてのコメントは避ける 県議会で給与減額条例案が審議中のため 静岡県・川勝平太知事
静岡県の川勝知事は10日の定例会見で自身の政治姿勢について問われましたが言及を避けました。給与削減条例案が議会で審議中のためという理由です。
川勝知事:
「これは10月13日の閉会日まで審議中とのことなので、議会の動きを尊重してコメントは差し控えたい」
10日開かれた川勝知事の定例会見。
知事がコメントを差し控えたのは”あの問題”についてです。
県議会9月定例会で注目を集めている、いわゆる”御殿場コシヒカリ発言”を発端とした「給与減額問題」。
5108産業フェアに出席
議会では知事の表情にもピリピリとしたムードが漂う中、8日川勝知事は・・・
「(※車が会場に到着し御殿場市長に)どうもどうも」
満面の笑みで川勝知事が姿を現したのは御殿場市。
令和5年10月8日をごてんば(=5108)の日として開催された「5108(ごてんば)産業フェア」に出席しました。
御殿場市の勝又市長と共に会場内を回った川勝知事。
すると今回”連携市町”としてブースを出した浜松市のテントの前で、御殿場コシヒカリと浜松のしらすを使ったおにぎりを試食。
川勝知事:
「おいしいやっぱり」
関係者からはこんな発言も…。
「うなぎが用意できなくてすみません」
川勝知事:
「シラスとコシヒカリがあれば何もいらない」
「それぐらいおいしいもの」
その後も会場を回り、笑顔で記念撮影に応じるなど上機嫌な様子。
そして”あるブース”を訪れます。
担当者:
「ぜひコシヒカリもお願いします」
川勝知事:
「もちろんですよ、今おにぎり食べてあれがあったら何もいらないぐらい」
知事に”御殿場コシヒカリ”の味の感想を聞いてみました。
Q.おにぎり食べておいしかったですか?
川勝知事:
「無茶苦茶おいしかった。あれだけでいい。しかしここには御殿場コシヒカリだけでなくて、みくりやそばもある。水かけ菜もあるし、それから有名な金華豚もあるし、富士の白雪が溶けた水でおいしい食材ができている。それは人を幸せにしているという実感ができる」
御殿場コシヒカリを大絶賛した川勝知事。
「コシヒカリ発言」は県議会に”異例の事態”を
ところが、”あの時の発言”は今も尾をひいています。
川勝知事:
「あちらはコシヒカリしかない。ただ飯だけ食って、それで農業だと思っている。こちらにはウナギがある。これからはカキも出てくるし、シラスもある。三ケ日みかんもある。肉もある。野菜もある。タマネギもある。何でもある。もちろんギョーザもある」
給与削減条例案13日に可決へ
9月21日から始まった県議会9月定例会。
川勝知事はコシヒカリ発言のペナルティーとして、自ら課した給与減額に必要な条例案を上程しました。
川勝知事:
「県議会をはじめとして県民の皆様に不信の念を抱かせてしまったことを改めて深くおわび申し上げる」
条例案の内容は11月の給与の一部と12月の給与とボーナスを減額するというもの。
結果的におよそ446万円余りが知事に支払われないことになります。
川勝知事:
「知事の職にある限り、辞職勧告を突き付けられている身であることに変わりはない。県民の皆様のために公人・知事としての職責を果たすという思いで県政運営に取り組んでいく」
給与返上に関する議案は、議会最終日の13日に採決され、可決される見通しです。