「三島を拠点に東アジア文化都市の…」川勝知事の突然の発言に議会が猛反発 静岡県議会


静岡県議会は13日最終日を迎えましたが川勝知事の12日の発言について、最大会派の自民改革会議が問題視。議会は現在も続いています。

久須美舞記者
「現在こちらでは自民改革会議の役員会が行われています。川勝知事の発言をめぐり、対応が検討されているとみられます」

 川勝知事の“発言”が、また静岡県議会を揺れ動かしています。

 県議会最終日の13日、自民改革会議が急遽開いた役員会。

 背景にあるのは、12日の県商工会議所連合会との会談で川勝知事が発した“ある構想”についてです。

川勝知事 県庁 12日:
「三島を拠点にしまして、富士山、それから伊豆半島両方に出入り口ができるので、そこに東アジア文化都市の発展的形象センターのようなものを置きまして、今土地を物色していると。実際は国の土地を譲って頂こうということで、今、詰めの段階に入っておりますけれども」

 突然このように話した川勝知事。

 この直前に県商工会議所連合会側から要望書を受け取っていましたが、その中に「東アジア文化都市」についての項目は無かったといいます。

 当然、県議会サイドもこの話は承知しておらず、この寝耳に水の“爆弾発言”に県議会が揺れる形となりました。

本来、13日の9月定例会最終日では、”御殿場コシヒカリ発言”を発端とした「給与減額」条例案の採決が行われる予定でした。

 ところが、午前10時半から始まった議会は、12日の川勝知事による発言の対応のため中断される事態に・・・。

久須美舞記者
「10時半に始まった本会議は開始からまもなく一時、中断されました。1時間経った今も再開はされていません」

 なぜ、議会は今回の発言を問題視したのか?

 それは川勝知事の“決意表明”にありました。

川勝知事(7月24日定例会見)
「コミュニケーション不足であったといってもいいと思います。
(自民の)新執行部の方たちと差し当たって、お話をする機会があればということで。」

 7月、今後は議会側とのコミュニケーションを密にすると表明していた川勝知事。

川勝知事(7月24日定例会見)
「もう基本的に不適切な言動があった場合にはもう辞めるということですから。」

 コシヒカリ騒動が終幕に向けて動いていた中で、議会とのコミュニケーション不足によって再び、新たな火種を投じる結果となりました。

 午後1時、議会運営委員会が開かれ、川勝知事に対して緊急質問を行うかどうかを議論しました。

委員長:
「緊急質問を行うことに賛成の議員はご起立を願います。起立多数と認めます。よって、緊急質問を行うこととします」

 そして午後4時すぎ…

川勝知事:
「新聞報道にありました、私の発言は、昨日の県内の商工会議所会頭との懇談会の場におきまして、要望項目に関連して発言したものであります。この発言は、東アジア文化都市の取り組みを一過性に終わらせることがないよう、そのレガシー創出に向けた私の思いを語ったものであります。
今議会において、議会の皆様とコミュニケーションを図る努力をしていくというように答弁した。私の考えは変わっておりません。
今後も適切なタイミングにおきまして、県議会の皆様に御説明するなど、機会を積み重ねていきたいと考えておりますので、御理解と御協力をお願いいたします。」

川勝知事

県議会は現在どういう状況なのか。県政キャップの久須美記者です。
久須美舞記者:
「県庁の議場前からお伝えします。県議会は午後6時前から再開されました。本会議再開の前自民改革会議は会議を開き、知事の給与減額条例案について知事に深い反省を促す付帯決議を可決する方針を決めました。付帯決議は今後知事に不適切な発言があった場合には辞職するという発言に責任を求めるというもの。県議会は今も続いていて、今夜中に条例案に付帯決議をつけて可決される見通しです。議会から厳しい意見が出て混乱を招いていますが、この後の知事の県政運営にも注目が集まります」

久須美舞記者