ガソリン価格値上がり止まらず…7年3カ月ぶりの水準 輸送コスト上がり、影響は食卓にも 静岡市
2カ月以上続くガソリン価格の高騰。静岡市のこちらのガソリンスタンドでは、この日レギュラーガソリンが、先週に比べおよそ3円値上がりし、1リットルあたり169円となっていました。
グリーン石油 小野真哉さん:「この半年でだいたい15~20円前後は上がっていますね。やはり客側も金銭感覚がどんどんシビアになっていて、それで定額、定量の客が増えているとは思う」
資源エネルギー庁が4日発表した今月1日時点のレギュラーガソリンの全国平均価格は168.7円。前の週より1.4円高く、9週連続の値上がりです。産油国が原油の生産を抑えていることが影響し、7年3カ月ぶりの高値水準となりました。
上がり続ける価格に、利用客からも不安の声があがっています。
静岡市民40代:「高くなって困っている。普段使いのレギュラーだと前は安い時は満タンで5~6000円くらいで(月に)2回くらい入れていたが、今は8000~1万円くらいするので、遠出は出来ない。だから、出来るだけ動かないようにしている」
静岡市内で弁当配達店を経営 静岡市民40代
「いつの間にって感じ。お弁当の配達車が13台くらいあるので、とにかくガソリン代が上がってしまうと利益の圧迫になる。もう売り上げをあげていくしかない。そこばっかり気にしても仕方ないので、前向きにもう仕方ないですね」
OPECやロシアなどの産油国は4日、会合を開き、原油のさらなる増産を行わないことを決めました。今後も高値が予想されるガソリン価格の高騰。こちらのスタンドでは、高騰に伴って客足が減少傾向にある中、スタッフの人数調整や勤務時間の短縮をし、利益を確保していくしかないと話します。
グリーン石油 小野真哉さん:「もう少し値段が安定していって、それで客も動いてほしいと思う。私たちの店としては頑張ってひとりひとり、来ていただいた客に喜んで帰っていただくしかないですね。そういう努力をしています」
輸送コストも上がり『冷凍食品』の値段にも影響
相次ぐ値上げはガソリンだけではありません。静岡市にあるこちらのスーパーでは…。
スーパー田子重西中原店 増田克己店長:「冷凍食品が11月1日から値上げとなっております。例えばこちらの商品ですが、こちらの商品や18品くらい今回は値上げとなりました。」
お弁当や食卓でも広く使われる冷凍食品。実はこちらにも値上げの波が広がっています。ニチレイフーズをはじめとする冷凍食品メーカーは、今月から来年にかけて、家庭用と業務用の一部の商品を値上げすると発表しました。
スーパー田子重西中原店 増田克己店長:「(仕入れ価格は)だいたい10%くらい一律で値上げとなっていますね。やはり値上げになるというのは、お客様と店長というのは近い立場にいるので、物が上がるというのはあまりうれしくない」
こうした背景にあるのも、原油価格の高騰。光熱費の上昇による原材料の価格の値上がりに加え、輸送コストも上がっていることが影響しているといいます。
また、輸送コストの高騰によって冷凍食品だけではなく、大手製造メーカーの山崎製パンは、来年1月1日の出荷分から、食パンや菓子パンなど、240品以上の値上げを発表しています。
いまだ収まる気配が見えない価格高騰の動き。家計にとっては、まだまだ厳しい状況が続きそうです。
スーパー田子重西中原店 増田克己店長:「まだこれから年明けにも値上がりする商品も聞いているので、今のうちにそういう値上がりするものについては、今のうちに購入したほうがお得だと思う」