川勝知事が有識者会議を強く批判 静岡県は国交省に意見書を提出 リニア問題
リニア中央新幹線工事の水問題をめぐり、国の有識者会議やJR東海の説明について、静岡県の川勝知事は改めて強く批判しました。
川勝平太知事:「先進坑を掘ることを前提にした上で出てきたものについての議論。具体的ではない。JR東海の言っていることを追認、確認したのが(座長)コメントになっている。事務官と福岡座長とJR東海が三者仲良く、三位一体で頑張っているのが私の印象」
リニア問題を議論する国の有識者会議について、きょうの会見で改めて批判した川勝知事。先月の会議で、JR東海は山梨との県境付近で県外流出したトンネル湧水について、一部の工事が終わった後、山梨側の湧水をポンプアップして静岡側に戻す対応策を示しました。
これについて川勝知事は
川勝知事:「先進坑開通後に出てくる、山梨県側に出てくる水の同量分を戻すと言っている。先進坑を掘るときに出てくる水はどうするのか。先進坑という言葉を操りながら、終わった後に出てくる水を戻すというのは、言葉を上手に操作しているが、全量戻しが破られている」
また、県は先月の議論を踏まえ、国交省に意見書を提出したことを明らかにしました。
静岡県担当者:「きょう午前中に、国土交通省に対して、質問・意見ということで送りました。9回目の有識者会議が(2月)28日に開催され、新たに新しい資料がでてきたので、それに対する質問、意見ということで出しました」
県は意見書の中で、トンネル湧水の県外流出について、突発湧水の可能性を指摘。JR東海の示した方法で戻す量や水質が確保できるか疑問で、見解を示してほしいとしています。
また、県はJR東海に対しても南アルプスの環境保全について、工事の影響を最小限にする検討を求める意見書を送付しました。
生物多様性について議論する次回の県の専門部会は3月29日の予定です。