「水道がいらない水循環型シャワー」 静岡県が体験会を開く 能登半島地震でも活躍

 南海トラフ臨時情報の「巨大地震注意」は、15日で発表から1週間となります。地震への備えに対する関心が高まる中、静岡県が自治体向けにある体験会を開きました。

 宮崎県沖の日向灘でマグニチュード7.1の地震が観測され、気象庁が初めて発表した「巨大地震注意」の臨時情報。14日正午までに、特段の変化を示すような地震活動や地殻変動は確認されていません。

 元日に起きた能登半島地震。大規模な断水によって生活用水の確保が困難に。給水所には長蛇の列ができました。

●古賀りなアナウンサー:
「どこにでも置けるシャワーボックス。泡などが混ざった水でも、水を循環させる装置で、何度も再利用できるということなんです」

 こちらは水道要らずの水循環型シャワー「WOTA BOX」使った水の98%が再利用できるため、100リットルの水で100人ほどがシャワーを利用できます。

 排水の汚れは複数のフィルターで除去し、水質はAIが管理。災害時に水を確保する解決策の一つとして、能登半島地震の被災地でも活用されました。

●WOTA BOX担当者榎本仁さん(ソフトバンク):
「避難所で少なからずストレスが溜まっているのをちょっとでもリフレッシュ出来たとかの声をいただくことが非常に多いです。静岡県でも南海トラフだったり首都直下地震はいつ起こるか分からないという中で、発災したときの衛生環境をケアできるといいなと思って活動しています」
「水質に問題があるとシャワーは出なくなりますので汚い水が出ることはまずないということです」

 見学に訪れていたのは自治体の防災担当者です。

●島田市危機管理課 永田真澄さん:
「やっぱりこういったものがあると、避難所の生活の質が向上していくと思いますし、実際に避難されている方も安心されるのかなと思います」

 ただ、現在、静岡県内で導入しているのは藤枝市のみ。説明会を主催した県の担当者は…。

●静岡県デジタル戦略課・広原巌専門官:
「いくつかの市町ではすでに予算を確保しているというのも伺っていますので、これから進んでいくと思います。出来るだけ普段から使っていただくような運用をしていただくと円滑にご利用いただけるんじゃないかなと思います」