県議会最大会派から批判 平木省氏を副知事に起用する人事案を断念 静岡県鈴木康友知事 

 静岡県の鈴木知事は、元官僚の平木省氏を副知事に起用する案を静岡県議会9月定例会へ提出する事を断念しました。最大会派の自民から批判を受けての判断です。

●根方ゆき乃記者:
「自民党役員会が緊急で開かれている。副知事人事案について対応を協議するものとみられる」

 30日開かれた県議会最大会派・「自民改革会議」の役員会と総会で新たな副知事の人事案について、県から今議会に上程しないと説明があったことが共有されました。

●自民改革会議 相坂摂治代表:
「これまでのような、川勝県政時代の突発的な議案の持ち込み方でなく、きちんと情報共有をする中で意思の疎通を図れるような議案の起こし方をしていくべきだということ」

 鈴木知事は元総務省官僚で、浜松市の財務部長を務めた平木省氏(50)を副知事に起用する人事案を9月定例会に上程する方針でした。

 関係者によりますと、自民改革会議の一部から人事案の情報管理への不信感や県の幹部が浜松市に関係する人事に偏ることに懸念の声が上がっていたということです。

●鈴木知事:
「議会に説明する前に一部報道が先行したことにより、議会からいろいろなご意見などが出されたということで今回の人事案件、一定の影響が出ると判断したことから慎重な取り扱いが必要だということで今回議会への提出を見送った」

 知事は今後も引き続き、今回の人事案の実現に向け議会の理解を求めていく方針です。