相次ぐマイナンバーカードのミス…静岡県でも「顔写真が別人」「マイナポイントの紐づけミス」
マイナンバーカードの顔写真の取り違えミス
浜松市デジタル・スマートシティ推進課 瀧本陽一課長:「この度、出張申請サポート会場におきまして、マイナンバーカードの写真の取り違えがあったということ、またそうしたこと通じて、ご心配をお掛けしたことを深くお詫び申し上げます」
写真の取り違えがあったのは市内の高齢者Aさんで、浜松市によりますと、7日にマイナンバーカードを交付しようとした際、直前の本人確認で別人の写真だったことが判明しました。
Aさんは2月16日に、市内の総合病院で行われた出張申請サポートで、写真撮影と申請を行いました。その際、本来であれば申請書に貼り付ける写真の印刷は、1人を終えるごとにデータを削除してから行うことがルールでしたが、それが徹底されおらず、Bさんと取り違えるミスが起きたということです。
浜松市によりますと、これまでに同様のミスは確認されておらず、Aさんは新規での交付手続きを終えていて、マイナポイントも市がサポートして付与していくということです。
浜松市デジタル・スマートシティ推進課 瀧本陽一課長:「今回発生した原因は特定されていて、本来その都度写真を消すというルールが守られていなかったということで、まずはこれをしっかり現場で徹底をしていくということ。そして、最後の砦というべき交付時に、今回ここで未然に防げたわけですけれども、引き続き、交付の際には本人確認を徹底して、万が一今回のような過ちがあった場合には、しっかりそこで確認をして、誤交付を防いでいき、再発防止を徹底していきたい」
「別人の年金情報が閲覧できた」
行政サービスの効率化・迅速化に不可欠な「マイナンバーカード」。政府は保険証や運転免許証との一体化を予定していますが、7日、こんな重大な問題も明らかになりました。
「別の人の年金情報がマイナポータルで閲覧できた」
「マイナポータル」はマイナンバーカードを持つ人が利用できる、政府が運営するオンラインサービスです。行政手続きや個人情報の確認ができます。総務省によりますと、Aさんがマイナポータルを閲覧したところ、別の人=Bさんの年金情報が確認できたといいます。
Bさんは地方職員共済組合の元組合員で、組合の担当者が入力を誤り、Bさんの情報にAさんのマイナンバーを紐付けてしまったことが原因とみられます。確認されたのはこの1件で、年金の支給額に影響はないとしています。
国会では…
衆議院決算行政監視委員会(12日)
立憲民主党 柚木道義議員:「他人の年金情報が閲覧できる状況になっている。オレオレ詐欺とか犯罪情報に使われかねない」
岸田文雄総理大臣:「速やかに関連するデータの総点検、再発防止と併せて公表するよう、関係大臣に指示したところであります」
立憲民主党 米山隆一議員:「7312件、他人の(保険証)情報が紐付けられたケースがあり、さらに5件では実際に他人の情報が見られた。ちゃんと、この場で謝り、賠償等について言う意思はあるか」
岸田文雄総理大臣:「現下の誤り事案を重く受け止めている。国民の皆様に心配をかけていることについて、申し訳なく思っている」
立憲民主党 米山隆一議員:「(保険証との一体化は)河野大臣がほとんど独走で決めたんでしょ。岸田総理の任命責任、どのように考えるかお答えください」
岸田文雄総理大臣:「河野大臣にはマイナンバーカードの信頼確保やデジタルガバメントの推進に取り組んでもらっており、引き続き、職責を果たしてもらいたいと考えている」
岸田総理は、マイナンバーカードのトラブルが相次いでいることについて謝りましたが、来年秋の保険証との一体化の取り組みは進めていく考えを示しました。
県内では今回発覚した「顔写真の取り違え」以外にも、同じ浜松市や掛川市で「マイナポイントの紐づけミス」が明らかになっています。
(6月13日放送)