市役所の移転条例案が否決…議員「中心市街地が空洞化しないか」「審議は尽くされていない」 市長「私も職員も断念していない」 静岡・三島市

老朽化により建て替えか移転か検討されている静岡県三島市役所の庁舎について、市が提案した別の場所への移転条例案が議会で否決されました。
三島市 豊岡武士市長:「本市が22世紀に向かって飛躍し続けるための、極めて重要と考えますので、ご賛同くださいますよう心からお願いを申し上げる次第でございます」
三島市議会で市が提案したのは、市役所庁舎を移転させる条例案。市役所の庁舎を巡っては、築60年以上と老朽化が進み、建設が検討されています。その上で新しい庁舎を今ある土地に建て替える「北田町案」と別の場所に移転させる「南二日町広場案」で議論が交わされてきました。市は、概算の事業費が10億円ほど下回ることや利便性の向上などから、市民アンケートを踏まえ、「南二日町広場案」が望ましいとしました。
野村諒子市議:「市役所の移転によって、周辺では店を閉じる、閉じる予定という声もすでにあります。中心市街地の空洞化に拍車がかからないか、その見解をお伺いします」
市産業文化部長:「新庁舎に伴い生じる複数の跡地の利活用は、街中のさらなる賑わいの創出や、誘客をはじめとした観光・関係人口の増加など、本市の飛躍的な発展につながるまちづくりの好機として捉えております」
議会では市民アンケートなどは行われたが、審議はまだ尽くされていないなどと質問が相次ぎました。そして採決の結果、21人の出席議員のうち賛成は13人。3分の2以上の賛成を得られず、否決となりました。
市長「断念していない」
三島市 豊岡武士市長:「三島市が22世紀に向かって飛躍的な発展を遂げるチャンスをなくしてしまった事は誠に残念であります。私は断念しておりませんし、市の職員も断念しておりません」
