参議院議員選挙公示 2議席を争う静岡選挙区に7人が立候補 17日間の選挙戦に突入

政権選択選挙とも言われる、2025年の夏の参議院選挙。3日から17日間の選挙戦に突入しました。
改選2議席を争う、参院静岡選挙区。これまでに左から届け出順に、ご覧の7人が立候補を届け出ています。
自民党の現職・牧野京夫(まきの・たかお)さん。出陣式には県内選出の国会議員や、県内の市長らも応援に駆け付けました。
●自民党 上川陽子前外務大臣:
「静岡は日本の未来が詰まっている。牧野さんの大きなキャッチフレーズです。一緒になって、皆さんと一緒に良識勝負の静岡県の未来をともに作ってまいりたいと思います」
物価高対策として、選挙直前に一律2万円の現金給付を打ち出した自民党。牧野さんも、消費税減税には反対のスタンスです。
●自民党 現職 牧野京夫候補:
「決して他党を批判するわけじゃありませんけれども、消費税は全体で31兆円の税収となっていて、国に残るのは20兆円、地方の自治体にいくのが11兆円地方まで大きな財源不足が生じます」
現金給付はあくまで“生活者支援”だとして、重要なのは、物価上昇に歯止めをかけることだと訴えます。
●自民党 現職 牧野京夫候補:
「まずは難題の関税問題を日本が不利にならない形で決着させる。関税の決着がついた上で、緩やかな円高に誘導していく。これが物価上昇を抑制する、私は一番の方法だと思っております」
●自民党 現職 牧野京夫候補:
「本当に厳しい風が吹いているなって思うし、今の状況ではなかなか厳しいながら、それでも17日間あったら県内各地でひとりでも多くの方に伝えていきたいと思っている」

第一声は静岡ではなく、応援に駆け付けた大阪で…。国民民主党の幹事長で、現職の榛葉賀津也(しんば・かづや)さん。
●国民民主党 現職 榛葉賀津也候補:
「国民民主党幹事長、榛葉賀津也の第一声はここ大阪でやります(拍手)。この夏の戦いで皆さん、日本をもう一度、日本の政治を変える夏にしようではありませんか。この参議院選挙の争点は、誰かをやっつけたり、何とかをゼロにしたり、何とかをひっくり返す選挙じゃないよ。各党がどんな日本を強くする成長戦略を持っているのか、その政策が試される選挙であります」
躍進の原動力となった「103万円の壁」の178万円までの引き上げや、ガソリンの暫定税率の廃止を訴え、取り過ぎた税金を国民に還元すると声を上げます。
●国民民主党 現職 榛葉賀津也候補:
「2万円もらって大阪の経済、元気になるかい、日本の経済、復活するかい。しないんだよ。政府与党が苦肉の策でばらまきだよ。ガソリン代25円10銭、暫定税率なくすと、3党幹事長で約束した。しかし、やらなかった。自民党たるんでるよ。庶民の苦しみ忘れてるよ。だから、この参議院選挙で与党過半数割れに追い込む」
消費税は、賃上げが十分に進むまで、一律5%に引き下げるべきとの主張です。
●国民民主党 現職 榛葉賀津也候補:
「自分の選挙も当然心配だけど、仲間が背水の陣で戦っているから、我々はそれを全面的にバックアップする。それだけです」
ーー.事実上の政権選択選挙とも。榛葉さんはどのような位置づけ?
「その通りです。衆議院で与党が過半数割れしている以上、この参議院選挙が実質政権選択選挙になるね」

●共産党 新人 鈴木千佳候補:
「裏金問題には無反省、国民の生活には無関心、アメリカの言いなり、そして大企業や富裕層だけを優遇するような政治に厳しい審判を下して、与党とそれを応援するような野党も少数に追い込んで政治を変えていきましょう」
共産党の新人・鈴木千佳(すずきちか)さん。3年前に続き、参院選に立候補しました。「物価高から暮らしを守る特効薬は、消費税の減税」だとして、一律5%への引き下げ、将来的な廃止を掲げています。
●共産党 新人 鈴木千佳候補:
「学生からはお米が大好きだけど、高くて買えない。食べるのも我慢している。こういうお声も聞きました。自公政権は極めて冷たい政治をやっているんじゃないでしょうか。物価高騰対策は無為無策どころか多くの皆さんが望んでいる消費税の減税、自民党の森山幹事長は政治生命をかけて消費税減税に反対するんだと。石破総理も同じようなことを言っています」
大企業を優遇する税制から転換し、財源を確保するとしています。
●共産党 新人 鈴木千佳候補:
「今度の選挙は自公を少数に追い込むチャンスの選挙なので大いに頑張っていきたい。どこでも皆さん、暮らしが大変だと悲鳴の声を聞いているので、そこに一番に応えていきたい」
少数与党となった国会で、積み残しの課題となっている、選択的夫婦別姓の実現や、企業・団体献金の廃止も主張しています。

●参政党 新人 松下友樹候補:
「今の日本の未来を、これからの日本の未来を、一緒に皆さん考えませんかと。物価高に2万円配るとか、お米の値段を決めるとか、そんなことじゃないんですよ。これからの日本の長期的な未来を見て、子どもたちが夢や希望を持てる日本を取り戻すために、私たちの壊されてきた日本を取り戻すために、日本人ファーストの政治をやる」
JR静岡駅で第一声を上げた、参政党の新人・松下友樹(まつした・ゆうき)さん。党が掲げているのが、「日本人ファースト」です。
●参政党 新人 松下友樹候補:
「いつまでも戦後から続くごめんなさいを続け、私たち日本の国家としての主権を、さらに国民の主権を私たちに取り戻そうともしない。日本人らしさをどんどん破壊し、日本に投資を促して、企業や土地やインフラを外国に買わせる、こういう政策をやる自公政権に、もしくは立憲民主党などの大政党にしっかりとノーを突きつけましょう」
浜松医大出身で、現在も形成外科医として働いている松下さん。「今の医療はビジネスになっている」と批判し、膨らみ続ける社会保障費を念頭に、医療制度改革が必要としています。
先月の都議選を踏まえ、党に対する「いい風が吹いている」と、手ごたえも…。
●参政党 新人 松下友樹候補:
「もちろん牧野さんと榛葉さんが圧倒的に強いのは十分理解しておりますが、かなり参政党に支持が流れてきているというのは各社の報道で間違いないと思いますので、とにかく認知が増えてますので、今の風は、かなりいい風が私にも吹いてるかなと思います」

政治団体「NHK党」の新人で、会社役員の福原志瑠美(ふくはら・しるび)さん。5人の子を育てる母親として、産後ケアの充実や、子連れ出勤を拡充させる環境整備などを掲げています。
●諸派 新人 福原志瑠美候補:
「まだまだ手が届いていない。まだまだかゆい所に手を伸ばしきれてないところがあります。私が今子育てをしているからこそ伝えられることがあると思っております」

政治団体「無所属連合」の新人で、助産師の山口香苗(やまぐち・かなえ)さん(46)。「生む人も生まれる人も大切にされる社会を作りたい」と話し、日本に合った形に、母子手帳を改正することなどを主張しています。
●諸派 新人 山口香苗候補:
「助産師としてずっと大事にしてきたことを、場所が変わっても、国の政治の形になってもやり続けることが私の一番の目標であります」

無所属の新人で、アパート経営の村上猛(むらかみ・たけし)さん。去年の知事選にも立候補していて、今回もリニア新幹線の建設反対を訴えるとしています。
●無所属 新人 村上猛候補:
「トンネル工事ができなければリニアは成立しないということが分かってますのに、なんでそんなことをするのかっていうことももっと強く訴えた方がいいと思って立候補しました」
3日公示された参院選。4日から期日前投票が始まり、20日に投開票日を迎えます。
