学歴詐称問題の田久保真紀市長について市議会の議長らが偽造私文書等行使の疑いで警察に告発状を提出 静岡・伊東市

 学歴詐称問題に揺れる静岡県伊東市の田久保真紀市長について、市議会の議長らが偽造した大学の卒業証書を見せたとする偽造私文書等行使の疑いで警察に告発状を提出しました。

 田久保市長は東洋大学を除籍されたにも関わらず、「卒業」と市の広報誌に載せたことなど、学歴詐称が問題となっています。

 問題を調査していた市議会の百条委員会は大学から取り寄せた資料などをもとに、広報誌に誤った学歴が載ったのは田久保市長による不当行為があったことが原因と結論付けました。

 さらに田久保市長が百条委員会で説明した「6月28日に初めて大学除籍と知った」という主張は虚偽で、「卒業していたと勘違いした」との主張は「勘違いが起こりうる状況でなかった」としています。

 こうしたことから市議会は百条委員会で1度出頭を拒否したり、虚偽の証言をしたりしたことなどで田久保市長を刑事告発しています。

 一方で、学歴詐称の問題を巡り、田久保市長は6月4日に市議会の議長と副議長に卒業証書と説明している文書を見せていて、その後、「19.2秒見せた」などと説明していました。この件について、偽造私文書等行使の疑いがあるとして、市議会の議長らは9日、伊東警察署に告発状を提出しました。

 告発状では、東洋大学が卒業していない者に卒業証書を発行することはなく、田久保市長は何らかの方法で偽造した文書を議長らに見せて誤認させたと指摘しています。

 市議会の中島弘道議長と青木敬博副議長は告発状の提出は市議19人の賛同を得ているとして、「議員としてやるべきことはやらないといけない」「犯罪行為の疑義がかかっているので、何があっても先にやらないといけない」  などとコメントいます。

 田久保市長は議会からの不信任決議案を受け、11日までに辞職・失職か議会解散かの判断を迫られています。

 田久保市長は9日朝の「決断は決まったか」という報道陣の問いかけに対し、答えることはありませんでした。

学歴詐称問題の田久保真紀市長について市議会の議長らが偽造私文書等行使の疑いで警察に告発状を提出 静岡・伊東市