大学生が考える「投票率アップ」の秘策は…市選管と静岡大政治学ゼミが連携して調査研究 静岡市
静岡大学の学生が選挙管理委員会で発表
根方ゆき乃記者:「静岡市役所では選挙管理委員会が開かれています。ただ、発表しているのは職員ではなく、静岡大学の学生です」
2日、開かれた静岡市の選挙管理委員会の会議には、静岡大学の学生が出席し、選管の委員に対して発表を行いました。
テーマは、「静岡市の投票の現状について」です。
「市長選・市議選ともに、投票率は低下傾向にある。市長選は過去5回の選挙の投票率が、最高で52.6%から最低で45.6%へと7%低下している」
静岡市では、前回2023年の市長選と2021年の市議選で、投票率はいずれも50%を下回り、過去5回と比べると市長選で最大7%、市議選では13%あまり低下しています。
大学生が考える「投票率アップ」の方法は
投票率の低さに危機感を持った市の選管は、その原因を分析しようと、5月から静岡大学の政治学ゼミと連携して調査研究をしてきました。
発表では、特に若者の低投票率が顕著で直近の20代の投票率は市議選と市長選ともに20%台で、いずれも70代との差が35%程度あると説明。若者の声が政治に反映されにくい実態を指摘しました。
また、それを解決するためのアイデアとして、▼高校や大学での議員を招待したイベントの開催や▼ショッピングセンターへの共通投票所の開設などの取り組みを提案しました。
中にはこんなアイデアも。
「私は投票所でのマルシェの開催を提案します。選挙のお祭り化をすることで、誰でも選挙を楽しめるようにすること。比較的投票率の低い都市部での投票率を上げる」
これに対し委員からは、「若者の声が届きにくい中、こうしたアイデアを実現していってほしい」という声が上がりました。
市の選管は今後、これらのアイデアを実現できるか検討を進める方針です。
静岡大学人文社会科学部3年 青山舞さん:「(投票を)義務にしてしまうのは、あまりよくないと思うが、どうやって当たり前にしていくかを、もう少し追求していきたい」
静岡大学人文社会科学部3年 荻野智也さん:「若者の中でも18歳は投票率が高くて、大学生になると投票率が下がるというのが一番びっくりした。選挙全体の知名度を向上させて、もっと情報を広めていくことが大切」