大学生が考える「投票率アップ」の秘策は…市選管と静岡大政治学ゼミが連携して調査研究 静岡市

 静岡市で選挙の投票率低下傾向が課題となる中、市内の大学生が選挙管理委員会の委員に投票率向上に向けたアイデアを提案しました。

画像: 大学生が考える「投票率アップ」の秘策は…市選管と静岡大政治学ゼミが連携して調査研究 静岡市 youtu.be

大学生が考える「投票率アップ」の秘策は…市選管と静岡大政治学ゼミが連携して調査研究 静岡市

youtu.be

静岡大学の学生が選挙管理委員会で発表

根方ゆき乃記者:「静岡市役所では選挙管理委員会が開かれています。ただ、発表しているのは職員ではなく、静岡大学の学生です」

 2日、開かれた静岡市の選挙管理委員会の会議には、静岡大学の学生が出席し、選管の委員に対して発表を行いました。

 テーマは、「静岡市の投票の現状について」です。

「市長選・市議選ともに、投票率は低下傾向にある。市長選は過去5回の選挙の投票率が、最高で52.6%から最低で45.6%へと7%低下している」

画像: 静岡大学の学生が選挙管理委員会で発表

 静岡市では、前回2023年の市長選と2021年の市議選で、投票率はいずれも50%を下回り、過去5回と比べると市長選で最大7%、市議選では13%あまり低下しています。

大学生が考える「投票率アップ」の方法は

 投票率の低さに危機感を持った市の選管は、その原因を分析しようと、5月から静岡大学の政治学ゼミと連携して調査研究をしてきました。

画像: 大学生が考える「投票率アップ」の方法は

 発表では、特に若者の低投票率が顕著で直近の20代の投票率は市議選と市長選ともに20%台で、いずれも70代との差が35%程度あると説明。若者の声が政治に反映されにくい実態を指摘しました。

 また、それを解決するためのアイデアとして、▼高校や大学での議員を招待したイベントの開催や▼ショッピングセンターへの共通投票所の開設などの取り組みを提案しました。

 中にはこんなアイデアも。

「私は投票所でのマルシェの開催を提案します。選挙のお祭り化をすることで、誰でも選挙を楽しめるようにすること。比較的投票率の低い都市部での投票率を上げる」

 これに対し委員からは、「若者の声が届きにくい中、こうしたアイデアを実現していってほしい」という声が上がりました。

 市の選管は今後、これらのアイデアを実現できるか検討を進める方針です。

静岡大学人文社会科学部3年 青山舞さん:「(投票を)義務にしてしまうのは、あまりよくないと思うが、どうやって当たり前にしていくかを、もう少し追求していきたい」

静岡大学人文社会科学部3年 荻野智也さん:「若者の中でも18歳は投票率が高くて、大学生になると投票率が下がるというのが一番びっくりした。選挙全体の知名度を向上させて、もっと情報を広めていくことが大切」