「財政は危機的な状況」…副知事が異例の会見 赤字地方債に頼る構造「将来世代への負担の意識が低かった」 静岡県

静岡県は、来年度の予算編成で財源不足が640億円に上る見通しを発表しました。平木省副知事は異例の会見を開き、「危機的な状況」との認識を示しました。
平木省副知事:「財政危機宣言というレベルまで行っているという危機感を持っている」
県が発表した来年度の財政収支の試算では、歳入1兆450億円に対し、歳出が1兆1090億円と財源の不足分が640億円にのぼります。試算段階で500億円を上回るのは4年連続です。
平木省副知事:「毎年赤字地方債に頼るような構造になったのは、当時の意思決定の中で、財政健全化に関する将来世代への負担の意識が低かった」
県は、トランプ関税などで税収の上振れも期待できないことから、これまで続けてきた「自転車操業」は難しいとしています。さらに「財政は危機的な状況」として、人件費も含めた聖域のない徹底的な事業の見直しや早期の脱却を目指していた赤字を補う「資金手当債」を新たに70億円発行するなどして不足分を解消したいということです。