田久保さんにしかない強みは「メンタルの強さ」「自ら戦う首長」…激戦の市長選に失職した前市長が参戦へ 静岡・伊東市
来月(12月)に迫った、“今年2度目”の静岡県伊東市の市長選に、きっかけを作った本人が19日、出馬を表明しました。
伊東市前市長 田久保真紀氏(55):「私はまだ道半ばであり、皆さんのご期待に十分応えられてはいない。いくらお詫びしても本当にお詫びしきれないところであるんですが、半面、伊東市という街が大変注目を浴びた。やはり前向きな機会として、しっかり捉えていくべきだと、私はそのように思っております。どうか叶うことでしたら、もう一度皆さんのお力をお貸しいただいて、私を市政の場に送り出していただきたい、そのように考えております」
自らの学歴詐称問題によって、失職した田久保真紀前市長。来月の市長選への出馬を正式に表明しましたが、肝心の学歴詐称問題については…。
田久保真紀氏(55):「現状、刑事告発を受けているということもありまして、なかなか全て説明することはできないことは非常に申し訳ないと思っておりますが、その点はご理解をいただいた上で、この先の市政を担うに私がふさわしいかどうかしっかりと見ていただきたい。そのように思っております」
Q.田久保さんにしかない強みは?
田久保氏:「やはりこのメンタルの強さと、市民の皆さんの先頭に立って、私が自ら戦う首長として決断をし、戦っていく、そのような姿勢であると思っています」
7人が立候補会見、1人が出馬の意向
市政の立て直しが最大の争点とみられる、次の伊東市長選。これまでに7人が出馬会見を開いて立候補を表明、1人が出馬の意思を示し、過去最多の争いとなる見通しです。
石島明美氏(58)「アケミクス3本の矢」
スポーツインストラクター 石島明美氏(58):「経済政策としてアケミクス3本の矢、私の任期中、市長報酬を5%削減いたします」
残る2つの矢は、毎年1人1万円の現金給付と、家庭用指定ゴミ袋の廃止です。石島明美さんは、前々回の市長選にも出馬しています。
杉本憲也氏(43)「積極財政で必要なことに投資」
前市議 杉本憲也氏(43):「私としては積極財政でしっかりと必要なものに必要なことに投資をしていく。この物価高騰が収まるまでの間、時限的に個人市民税の減免に少なくとも取り組んでまいりたいと考えています」
市議6年と行政書士の経験を生かしたいと話す、杉本憲也さん。伊東市外への通学・通勤費の助成を主張しています。杉本さんをめぐっては、国民民主党が推薦を決めています。また、労働団体の連合静岡も19日、杉本さんの推薦を決定。連合は、前回の市長選で小野達也元市長を推薦していました。
黒坪則之氏(64)「市民所得を4年で倍増」
会社役員 黒坪則之氏(64):「外の観光地を含めて色々なことを知っている者と、中のことをしっかり知っている市民の皆様が一体となって、オール伊東でこの難局を、崖っぷち状態を乗り越えていかなきゃならない」
大手薬局チェーンで顧問を務める、黒坪則之さん。大型クルーズ船の誘致に取り組み、市民所得を4年で倍増させると訴えます。
小野達也氏(62)「新図書館計画は白紙撤回」
元市長 小野達也氏(62):「伊東市は混乱に陥っております。大きな責任を感じております」
5月の市長選で敗れた、小野達也元市長。財政健全化やふるさと納税による税収増といった実績をアピールし、経済対策として、市内で使える1人2万円の商品券の配布を打ち出しています。
小野達也氏(62);「高市早苗総理も同じように大型の財政出動、経済成長を目指すと言っております。地方自治体においても可能な限り今の市民生活を支えなければいけない」
前回の選挙で争点となった、新しい図書館計画は「白紙撤回」を強調しました。自民党県連は21日、役員会を開き、小野達也元市長の推薦を全会一致で決めました。
自民党県連・鈴木澄美幹事長:「実績、自民党の元県会議員ということもあるから彼の人柄も含めた中で、推薦を出したということもあるから、小野候補に当選していただきたい」
岩渕完二氏(73)「メガソーラーに関しては一番詳しい」
NPO法人理事 岩渕完二氏(73):「メガソーラーに関しては、市よりも県よりも国よりも事業者よりも、私が一番詳しいと自負しております」
8年ほど前からメガソーラー反対活動に取り組む、岩渕完二さん。市政の透明化のため、ガラス張りの市長室設置を打ち出しています。
利岡正基氏(52)「観光で稼ぐそれから未来を創る」
利岡正基氏(52):「私の根幹の部分は観光で稼ぐそれから未来を創る。これが私の一番の思いです」
利岡正基さんは北海道出身の52歳。10年ほど前に伊東に移住し観光推進に取り組んできました。現状把握のためにまず観光地域づくり法人を設立し、宿泊客を増やして経済効果を生み、子育てや医療などの分野に投資したいとしています。
N党・立花孝志党首も立候補に意欲
そのほか、政治団体・NHK党の立花孝志党首も、出馬に意欲を示しています。
候補者が過去最多となる見通しの伊東市長選挙は、12月7日告示、14日投開票です。
