【静岡市長選】「被災者の切実な思いに寄り添ったものとは言い難く、本日の決断に至った」現職・田辺信宏市長 来春の市長選には出馬せず

静岡市 田辺信宏市長:
「台風15号は、国の激甚災害指定を受けるほどの災害をもたらしました。なかでも断水被害は、多くの市民の皆さんの日常生活に支障をきたし、大変ご迷惑をお掛けする事態となりました。加えて、この間の私自身と行政の対応については被災者の切実な思いに寄り添ったものとは言い難く、市長としてその責任を重く受け止めております。この2カ月の間、私は今後の市政継続の意欲と、この度の災害対応の責任との間で、葛藤の日々を過ごしてまいりました。自問自答を繰り返し、本日の決断に至りました」

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【静岡市長選】「被災者の切実な思いに寄り添ったものとは言い難く、本日の決断に至った」現職・田辺信宏市長 来春の市長選には出馬せず

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 今年7月までに、周囲に市長選へ出馬する意向を伝えていた田辺市長。

 ところが、その後、経済界の意向やほかの立候補予定者の動向などを踏まえ、先月中旬までに、近しい支援者らに「出馬しない」意向を伝えていました。

 本会議終了後、報道陣の取材に応じた田辺市長は。
 
 静岡市 田辺信宏市長:
「第三次総合計画、今年はコロナ禍で足踏みした部分もずいぶん挽回しました。第四次総合計画もこの議会に三次総とつなげるような形で、基本構想・基本計画が上程できました。一つの区切りだと、こういうふうに感じた次第であります」

Q.台風について、今回の決断における一つの要因になったのか?
「そうですね。責任を強く感じていました。やはり被災地を訪れると、市行政に対して厳しい声がたくさんありました」

 現職の不出馬表明を受け、すでに立候補を表明した2人がそれぞれ取材に応じました。

 難波喬司元副知事は。

難波喬司元副知事:
「災害対応への責任を感じて決断されたということですので、大変潔い姿勢だということで敬意を表したいと思います。情報公開といいますか、説明不足といいますか、そういう点が多かったのではないかなというところは課題だと思っています」

 自民改革会議の山田誠県議は―

自民改革会議 山田誠県議:
「12年間で残りの3年間はコロナ禍だったということで、非常に(市政)運営は大変だったと思います。ただ、まいてきた種が少しずつ、芽が出てきたものもあります。だからそこはすごく評価したい。常に見直しをしていくことは、私はすごく大事だと思っていますので、そういうことも考えていきたい」

 県都の新しいリーダーを決める静岡市長選挙の投票は来年4月9日に行われます。