リニア工事は「赤に近い黄信号」と静岡県知事 「流出した水を20年かけて戻すのは非現実的」
リニア中央新幹線工事の水問題を議論する国の有識者会議をめぐり、静岡県の川勝平太知事は、南アルプスのトンネル工事を黄色信号に例え、難しいとの認識を改めて示しました。
静岡県 川勝平太知事:「南アルプスのトンネル工事を実際にするというのに対しては、『黄色信号』がともったなというのが印象。『極めて赤に近い黄色信号』」
リニア工事に伴う水問題を議論するため、22日に開かれた国の有識者会議での議論を、このように評価した川勝知事。
JR東海は22日、南アルプスのトンネル工事で発生する湧水が山梨県に流出する問題について、全ての水を静岡県内に戻すのに20年近くかかるとの見通しを明らかにしています。
川勝知事:「10年以上20年近くかけて戻すのは『非現実的』。どこにどのようにして戻すか、その間に水質はどうなるか」
また、川勝知事は「地元の理解が得られていない中で、押し切ろうという姿勢がみえる」と指摘しました。
川勝知事:「JRと有識者会議と鉄道局。三位一体。腐臭が放っている。何か変な絆があって、くさい関係とみている」
さらに、有識者会議の座長コメントは、JR東海の資料を追認しているとして、これまでよりも強い言葉で非難しました。
川勝知事:「不適任であるという認識を持っている。座長としては御用学者に近い。鉄道局、JR東海に限りなく近い。名誉挽回のためにも、まずは座長の交代から初めてはどうか」