ナフサ不足でも大丈夫 注目される食品トレーの最新のリサイクル技術 静岡・長泉町
ナフサの供給不安への影響が広がる中、注目されるのが食品トレーのリサイクル。その技術に迫りました。
●能地 優アナウンサー:
「ナフサの供給不安は、食品トレーにも影響が出ています。そんな中、トレーのリサイクル技術が注目されています」
ここは長泉町にある、食品容器の製造・販売大手「エフピコ」の選別センター。県内に1カ所しかない施設の中には、高く積み上げられた、ごみ袋の山が…。中に入っているのは、「食品トレー」です。この使用済みのトレー。一体どのようにリサイクルされているのでしょうか?
スーパーなどで頻繁に使われている「食品トレー」。回収ボックスなどに集められた使用済みのトレーが、こちらのセンターに毎日およそ700キロも運ばれてきます。
●エフピコ東海選別センター 前島宏明センター長:
「静岡県全域のスーパーマーケット。あとは神奈川の西地区の一部、山梨の一部というエリアから回収で返ってきたものがこちらに集められてきます」
会社によれば、静岡県では5割ほどのシェアだといいます。こちらで行われているのが、発泡スチロール製の食品トレーの選別。白いトレーと色付きのトレーを手作業で仕分けていきます。回収した使用済みの食品トレーから、高品質の再生原料をつくるのに重要なのが、この選別作業です。
●エフピコ 東海選別センター 前島宏明センター長:
前島):「みんなの前に流れているこのトレー。白いタイプで簡単に楊枝がすっと。やってみてください」
能地):「これがトレー」
前島):「簡単な力でも刺さります」
能地):「本当ですね。簡単にスムーズに刺さります」
前島):「色も一緒です。かたやこちらはどうでしょう?」
能地):「刺さらないですね」
前島):「こういう容器は素材が違うので、リサイクルできない不適品という扱いになる」
選別されたトレーは、県外のリサイクル工場に運ばれ、その後、粉砕や洗浄などの過程を経て、新しいトレーへと生まれ変わります。
食品トレーの主な原料は、「ナフサ」。供給不安を受けて、「エフピコ」を含む食品容器メーカー大手各社は、来月から20%以上の値上げを予定しています。当然、新しくトレーをつくるためにはナフサが必要になりますが、リサイクルの場合は…。
●エフピコ サステナビリティ推進室 冨樫英治さん:
「新しい原料を(一切)使わないので、自社でリサイクルすることによって再生原料が手に入る」
ナフサショックとも言われる今だからこそ、注目されるリサイクル技術。その歴史は古く、「エフピコ」では1990年からスタートし、35年間で、原油換算にして16億リットルを節約。日本での1日の消費量530日分に相当する量にのぼるといいます。
課題のひとつが、3割ほどだという回収率です。
●エフピコ サステナビリティ推進室 冨樫英治さん:
「注目を浴びることがきっかけで、私もこのトレーをスーパーの店頭に持っていこうという人が増えれば、回収量も増えるので、さらにいい循環になるのではないかなと思う」