堤防が決壊した磐田市の敷地川周辺を川勝平太知事が視察
梅田航平記者
「午後2時半です。大雨により決壊した敷地川に川勝知事が入りました」
先ほど、決壊の現場を訪れた川勝知事は、磐田市の草地市長とともに、県土木事務所の職員による説明を受けました。
県土木事務所の職員:
「今考えている復旧方法は、前回は大型土嚢だけだったが洗掘されて、大型土嚢が下がってしまった。より強固なものにするためには、土嚢の後ろに鋼矢板鉄の細長い板を2本打って、より強固なものにして、延長は決壊した50m」
知事:
「50m分鋼矢板を打ち込むと」
職員から、激しい川の流れにより土が削り取られる「洗掘」が起きたことを説明され、その上で、堤防が削られるのを防ぐためのブロックを設置すること、堤防の幅を厚くして、強固にすることなどの対策が示されました。
川勝知事:
「短期的にはこれが最善に見えますが」
県土木事務所の職員:
「そうですね」
視察の後意見交換会
視察の後には、県と磐田市による意見交換会が行われ、冒頭、草地市長から川勝知事に対し、早期復旧と被災者支援を求める要望書が手渡されました。
磐田市 草地博昭市長:
「地元の皆さんも大変心を痛めている。地元の首長としては、生活も含めて住民に寄り添いながら対応していきたい」
川勝知事:
「災害で命をなくすことがないようにと常に念願していながら、このようなことになっていることを、本当に心苦しく思っている。できる限りの支援をしていきたいと思っていて、きょうは要望をしっかり受け止めて、これを実践にうつしていきたい」
意見交換を終えた草地市長は、知事に対して、根本的な解決を求めたことを明らかにしました。
磐田市・草地博昭市長:
「結果的に仮堤防は決壊したので、適切だったかと言われれば適切ではなかったと感じている。
まずは今回どういう形で決壊したのか、水はどのくらいだったのか分析をしなくてはいけないと思っているので、まずはそこからはじめてほしいと要望した」
一方、川勝知事は…
川勝知事:
「どうすれば逸水せずにいけるのかと、中長期的に考えなければいけないので、その作業にも入ることで同意した」
Q)住民からは鋼矢板を打つという住民でも考えられるようなことがなぜできなかったという声があったが?
川勝知事:
「私は、実はきのう初めてそのやり方を聞いて、私自身は知らなかった。ともかく大型土のうを3段に積んで、土で固めてあると(聞いていた)しかし、下がえぐられて沈下して、逸水して、浸水した。結果論だが、鋼矢板の対策をしていた方がよかったと思うが、この工法をしっかりやってみて、住民が安心してもらえるなら、将来にはつながる安全対策になると思う」