守護神・権田選手に聞く ドイツ戦『権田の18秒』は短かったが スペイン戦アディショナルタイム7分は「こんな長い7分があるんだ」 いまの静岡サッカーは… 【重大ニュース静岡2022】

 FIFAワールドカップ カタール2022。日本の初戦、ドイツ戦でワールドカップ初出場を果たしたゴールキーパー・権田修一選手。試合開始のおよそ3時間前、重い緊張感に襲われたといいます。

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日本代表 権田修一(33):「もう本当に吐きそうだし、震えが止まらないと言ったらあれですけど、深呼吸して落ち着かせるのにすごく時間がかかるような」

 それでも、試合が始まれば強豪・ドイツを相手に目覚ましい活躍。4本のシュートを続けざまにブロック、『権田の18秒』と呼ばれる 連続セーブを見せました。

日本代表 権田修一(33):「もう必死過ぎて、すぐ終わった『あの18秒』に関しては。18秒って、映像を後で見ると結構長いけど、正直あんなに長い感覚はなかった。もう、びゅん びゅん びゅん びゅんって感じで終わった」

 権田の踏ん張りで、ピンチをしのいだ日本は、堂安のゴールで追いつくと、浅野が2点目を奪い、ワールドカップ過去4回優勝のドイツに逆転勝利。権田選手は、この試合のマンオブザマッチに選ばれました。

 そして、決勝トーナメント進出をかけたスペインとの大一番。後半6分、権田のキックから始まった日本の攻撃で、勝ち越しゴールが生まれました。

 2-1とリードした日本でしたが、残り時間はおよそ40分。スペインの攻撃に耐える時間が長くなります。後半アディショナルタイムは、運命の7分間でした。

日本代表GK 権田修一(33):「さっきの18秒が短かったのとは逆で、『こんな長い7分あるんだ』というくらい長かった。(日本は)本当ここっていう時の集中力はすごいのでそれがうまく持っていけたのかな」

 最後まで攻撃を跳ね返し、スペインを撃破。日本は初めて、2大会連続の決勝トーナメント進出を果たしました。

過去の栄光よりもここから先どう強くなるかを考えるのが大事

画像: 過去の栄光よりもここから先どう強くなるかを考えるのが大事

 PK戦の末、クロアチアに敗れ、またしても破れなかった ベスト8の壁。世界のトップレベルを体感した日本の、そしてエスパルスの守護神に静岡サッカーの現状はどう映っているのでしょうか。

日本代表GK 権田修一(33):「僕がすごく感じるのは、(静岡の)皆さんサッカー好きなんですよ、間違いなく。 ただ『昔はエスパルス強かった』って言う方がすごく多い。昔は強かったのに なんで今強くないの?じゃなくて、今強くないのだったら ここから先どう強くなるかを考えるのが大事なことのはずなのに 『昔は強かったんだけどな』っていう方がすごく多いですね。 サッカーってどんどん変わっているので、5年前にやっていたことが 今はもう時代遅れ、もしかしたら2年前にやっていたことと今が違うとか、去年と今年で違うっていうものなので。昔これで成功してたっていう、成功体験はもちろん大事ですけど ただアップデートしていかないと置いていかれちゃう。 やっぱりもう前に進まなきゃいけないし。98年~99年くらいが黄金期だったんですけど、新しい黄金期を今どう作るかを考えて、ここからどうやって黄金世代と言われる子たちを作っていくかを本来は考えていかないと、『あの頃どうやっていたっけな』って言ったら 進歩は実はないですよね。過去の栄光っていう感覚が僕はすごく強くて、昔強かったっていうのは 確かに素晴らしいです。その頃の感覚があるとうれしいし、歴史だし、素晴らしいことだが、今を生きないと置いていかれちゃうのかなって。もったいない気がします、僕は」