「宮城の活躍が悔しかった、来年のWBCに出たい」オリックス紅林がめざす首位打者とWBC出場
「そういう舞台に出て、活躍したいってずっと思ってやってきているので、来年、WBC出たいと思っています」
そう話すのは、静岡県藤枝市出身でオリックスの遊撃手・紅林弘太郎(23)。ポストシーズンなどでも発揮する勝負強さが売りで、19歳にしてオリックスのショートのレギュラーに定着。2021年には球団史上初の二桁本塁打を放ったほか、オリックスのパリーグ3連覇に貢献。その年ベストナインも受賞している。侍ジャパンにも名を連ね、去年は世界野球プレミア12にも出場した球界を代表するショートのひとりだ。
そんな紅林はプロ6年目の今季、開幕から絶好調。開幕カードの楽天戦では2試合連続猛打賞の固め打ち。開幕5試合で打率4割超えと首位発進のチームとあわせて好スタートを切った。紅林は「毎年僕は春先全然ダメだった。なので今年からはバットを振る量だったり野球にかける時間をとても長くした。オープン戦からいい感覚でできていて、キャリアの中でもいいスタートが切れたなって思います」と好調の要因を明かす。
しかし、そんな紅林にアクシデントが。今月4日、日本ハムとの試合前に急性腰痛症を発症し、出場を回避している。「これがぎっくり腰なのかって、初めての経験で驚きました。怖さはまだありますけど、登録抹消せずに首脳陣の方々が残してくれたので、その思いもくんでやらなければ」と、5試合欠場したのちに9日のソフトバンク戦に代打で復帰、即犠牲フライを放てば、翌10日のソフトバンク戦でスタメン復帰すると駿河総合高校の先輩でもある侍ジャパン右腕・杉山一樹から復帰後初安打を放つなど、7試合連続安打。打率も3割半ばをキープする一方で、ホームランは意外にも0本。これには理由が。「ホームランは打ちたいんですが、去年めちゃホームラン打ちたいと思ってそれが空回りしてスイングも大きくなってしかもホームラン数も減って、最悪の循環に入ってしまった。なので、ちゃんと自分のスイングをする確率を増やして率を求めていきたいと思って取り組んでいます」と紅林。
今季めざすのは打撃でのタイトル・首位打者で、その先には来年3月に幕を開けるWBCへの出場を見据えている。「去年プレミアを経験したり、前回2023年のWBCではそれこそ(ドラフト同期のオリックス)宮城が出ていて、近い存在がああいう場で活躍しているのを間近みて正直悔しかったんですけど、僕もああいう場で活躍したいと思ってずっとやってきているので、(今季)首位打者のタイトルだったり、打点も上げていきたいと思っているので、結果をだしてWBCにいけるように頑張りたい」
取材:片山真人(静岡朝日テレビアナウンサー)
