繁華街ビル火災から半年① 開店4カ月で被災した日本茶専門店…火災乗り越えお茶を静岡から世界へ 東京・羽田にも進出 静岡市

 去年8月13日に起きた静岡市葵区の繁華街のビル3階にある飲食店で発生した火災。この火災では、消火活動にあたっていた駿河消防署の消防士が死亡しました。

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繁華街ビル火災から半年① 開店4カ月で被災した日本茶専門店…火災乗り越えお茶を静岡から世界へ 東京・羽田にも進出 静岡市

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 死者1人を出したこの火災、入っていた店舗への影響はかなり大きかったといいます。火災発生からおよそ11日後の現場の様子です。依然ビルの前の道路には、まだ規制線が張られていて、通行はできないまま。このビルには地下1階から地上3階までに複数の店が入っていましたが、全ての店舗が消火活動で水浸しとなり、電気も通っていない状況でした。

「日本茶 きみくら 静岡呉服町店」

画像: 開店したのは去年4月

開店したのは去年4月

 1階に店を構える「日本茶 きみくら 静岡呉服町店」。去年4月に開店したばかりの日本茶専門店です。こちらが開店して間もないころに取材した時の映像です。真新しく、落ち着いた雰囲気の店内では、目の前で丁寧に淹れられた日本茶やこだわりのスイーツを楽しむことができました。しかし、消火活動による浸水被害の影響は大きく、店の修復にはかなりの時間が必要に。いつ再開できるのかも分からない状況といいます。そんな中。

画像: 「日本茶 きみくら 静岡呉服町店」

日本茶きみくら静岡呉服町店 竹嶋友規店長:「こちらがセノバさんの地下1階にオープンいたしました、期間限定の日本茶きみくらでございます」

 火災が発生し、スタッフのショックも大きい中、手を差し伸べてくれたのが、同じ静岡市葵区にある商業施設「新静岡セノバ」でした。

 通常、出店までには多くの手続きがあり、時間を要するところ、事情を考慮したセノバが、迅速に対応。被災からわずか9日後の去年8月22日に期間限定の店をオープンできたのです。

日本茶きみくら静岡呉服町店 竹嶋友規店長:「たった4カ月で1度お店が休業しなくてはならないという状況になりましたので、本当に残念な気持ちでいっぱいなんですけど、受けたダメージはほんとに大きいですけども、それを糧に次のチャンスをつかんで、また新しいお客様に出会ったりとか、チャンスを広げて、次のステップに進んでいきたいと考えております」

羽田空港に出店

 オープンからわずか4カ月で遭遇してしまった火災の被害。およそ半年がたった現在、いまだ店舗を再開することが出来ない状態が続いているといいます。

日本茶きみくら羽田エアポートガーデン店 阿部佳乃子副店長(3日):「呉服町店は、いまのところ開業は未定となっておりますが、羽田店はやはり静岡をとびぬけて世界の方にアクセスできるというところで、こちらを精進してがんばってまいりたいと思います」

画像: 羽田空港に出店

 火災で店舗の休業を余儀なくされた「きみくら」ですが、1月31日グランドオープンを迎えた羽田空港に隣接する複合型商業施設「羽田エアポートガーデン」に出店することになったんです。

日本茶きみくら羽田エアポートガーデン店 阿部佳乃子副店長(3日):「もともとは2020年にオープン予定でございましたが、やはりコロナ禍のダメージは大きく、特に国際線ターミナルに接続しているという点で館自体が閉館をしておりました。3年越しにオープンできるということで、もちろん当社といたしましても、一番今お客様にご案内して満足していただける商品を、この3年間の時間で選ばせて頂きましたので、自信をもってご案内できると思います」

 2020年の開業をコロナ禍で延期していた「羽田エアポートガーデン」。きみくらが店舗を構えるエリアは「ジャパンプロムナード」といわれる日本文化を感じられる名産品が集うエリア。火災のダメージを乗り越え、静岡から日本そして世界へと広がる戦略で挑みます。

日本茶きみくら羽田エアポートガーデン店 阿部佳乃子副店長(3日):「やはり日本茶と日本文化自体を世界に広めていきたいという思いは強くございます。そこのひとつに羽田店が貢献できたらと思いますし、やはり本店が拠点ではございますので、そちらにも足を向けていただくきっかけになれば幸いです」