「避難先で食料を近所の人に分けますか…」 災害時の究極の選択を体験 静岡・掛川市
静岡県掛川市では中学生が、カードを使い災害時に起きる究極の選択を体験しました。
掛川市立桜が丘中学校では、1年生の生徒131人が津波などの災害が起きた際に、どのような行動をとるかを学びました。
このあと「クロスロード」と呼ばれるカードゲーム形式の防災学習も行われました。
「クロスロード」とは「岐路」や「分かれ道」という意味で、ゲームでは災害時という想定の中、生徒たちが様々な岐路に立たされます。
避難先で体育館で、自分もお腹をすかした状況で、食料を近所の人に分けてあげるかという質問では。
NOを選択した女子:「ノーを選んだんですけど、そのわずかな食糧を兄弟に分けると自分の分まで少なくなると思って」
YESを選択男子:「たくさんの人が助かる方が、自分一人の命が助かるよりも大切だと思った。そこから助け合いとか、これからのこともできると思った」
自分と違う意見にも真剣に耳を傾けます。
NOを選択した女子:「近所の人に分けた方がいいと思うんですけど、自分の命は自分で守る最優先で」
究極の選択を体験した生徒は…。
女子:「私とは違う意見とかあって、相手との気持ちを考えて避難所で生活していきたいと思いました」
このゲームでは、災害時の判断だけではなく、他人の意見や価値観を共有することも重要視しています
静岡県西部地域局 危機管理課 佐藤康光主査:「とにかく周りに流されるということではなく、自分の持っている防災の知識をフルに活用して自分自身で判断をしていくということが大事になる」
少子高齢化が進む中、災害時には若い力が必要とされています。
静岡県西部地域局 危機管理課 佐藤康光主査:「これから大人になる中学生が、自分の命だけではなくて周りの大切な人の命も守れるような人になってもらいたい」