ビル火災の影響受け開店からたった4カ月で休業… 「逆境をチャンスに」 お茶専門店が「新静岡セノバ」で店舗を再開
影響は隣のビルの飲食店にも…
火災発生から11日たった24日。現場となったビルの前の道路には、まだ規制線が貼られていて、通行できないままでした。このビルには地下1階から地上3階まで複数の店が入っていましたが、全ての店舗が消火活動で水浸しとなり電気も通っていません。
その影響は、火元となったビルだけでなく、隣のビルの飲食店にも。こちらの中国料理店は、火災当時営業はしていませんでしたが…。
四川料理・火鍋 躍飛
小澤耀東さん:「次の日、日曜日ですから本来はランチの営業をするんですが、規制線が貼られて無理だろうと。で断念して月曜日から正常にランチを予約10名ほどいましたので(営業した)」
さらに、火災が発生したビルに入る店舗への影響は甚大でした。いまだ全ての店舗が休業を余儀なくされていて復旧の見通しは、全く立っていないということです。
1階に店を構える日本茶きみくら 静岡呉服町店。2022年4月に開店したばかりのお茶の専門店です。こちらが開店して間もないころに取材した時の様子。落ち着いた雰囲気の店内では、目の前で丁寧に淹れられた日本茶やこだわりのスイーツを楽しめました。
しかし消火活動による浸水被害の影響は大きく店の修復には、かなりの時間が必要に。
いつ再開できるのか分からなかった、そんな中…
日本茶きみくら 静岡呉服町店
竹嶋友規 店長:「こちらがセノバさんの地下1階にオープンいたしました、期間限定の日本茶きみくらでございます。呉服町の店でも人気がありました、水出しの商品を中心に、人気のあるお茶、お菓子を取り揃えております」
火災が発生しスタッフのショックも大きい中、手を差し伸べてくれたのが同じ静岡市葵区にある商業施設「新静岡セノバ」でした。通常出店までには多くの手続きがあり、時間をかかりますが、事情を考慮したセノバが迅速に対応。火事の発生からわずか9日後の22日、店をオープンさせました。
日本茶きみくら 静岡呉服町店
竹嶋友規 店長:「ほんとにありがたいと言う気持ちと、本当に短い時間でできるのかなというちょっと不安もありましたけども、何とかできること、できる限りの準備をして参りました。本当に短い時間ですけども、セノバさんにもほんとに協力していただいて、何とかここにこぎつけることができたと思います」
店を訪れた常連客は…
店は期間限定で現在の場所では31日まで。そして同じセノバの地下で場所を変えて、9月10日から30日までの予定です。店内で飲食はできず販売のみですが、早くも火災の被害を心配した常連など多くの客が訪れています。
静岡市民(60代):「(火災は)もうびっくりしました。こういったことになって、どうなっちゃうのかなと心配だったんですけど、こちらでやってくださっててすごく嬉しく思います」
静岡市民(40代):「火事の話を聞きまして、ちょっと応援したいなと言う気持ちがあったので、お菓子をちょっと買いに来させていただきました。できたばかりの時も(呉服町の)お店のほうにいかせてもらったりしたので、すごく素敵なお店だなと思っていたので、今後頑張っていただきたいなと言う気持ちです」
呉服町店のオープンから、わずか4カ月で遭遇した火災の被害。しかし逆境をチャンスにと、スタッフ全員が前向きに取り組んでいます。
日本茶きみくら 静岡呉服町店
竹嶋友規店長:「たった4カ月で1度お店が休業しなくてはならないという状況になりましたので、本当に残念な気持ちでいっぱいなんですけども。受けたダメージというのはほんとに大きいですけども、ほんとにそれを糧に次のチャンスをつかんで、また新しいお客様に出会ったりですとか、チャンスを広げて次のステップに進んでいきたいかなというふうに考えております」