市長「1年我慢してほしい」…浜松まつり「ほぼ従来通り」開催も「飲酒禁止」に波紋広がる

 飲酒の全面禁止が波紋を広げている浜松まつり。任期最後の定例会見で、鈴木康友市長は「1年我慢してほしい」と協力を求めました。

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市長「1年我慢してほしい」…浜松まつり「ほぼ従来通り」開催も「飲酒禁止」に波紋広がる

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 4月末で任期を終える浜松市の鈴木康友市長。27日、自身最後の定例記者会見に臨みました。話題に上がったのは、5月3日から始まる”浜松まつり”について。

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浜松市 鈴木康友市長:「残念ながら、今年はお酒は禁止ということになっちゃいましたけど、それに基づいてやっていただきたい。1年我慢していただきたい」

 今年の浜松まつりをめぐっては、4年ぶりに凧揚げの「糸切り合戦」や中心市街地の御殿屋台の引き回し、練りの復活が決まっています。

 ところが、新型コロナ対策を理由に去年と同様、″飲酒″は全面禁止に。

 浜松まつりは、子どもの誕生を祝うまつり。お祝いの意味合いを強く持つことから、酒が多く消費されてきました。こうした背景もあり、浜松まつりでの飲酒禁止は大きな波紋を広げ、まつりに参加する171町が集まった総会では、一部から説明を求める声が相次ぎました。

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 さらに、浜松小売酒販組合は組織委員会に対して、飲酒禁止の見直しを求める要望書を提出するなど、動きが広がっています。

浜松市 鈴木康友市長:「組織委員会でいろいろ議論があったけど、(理解が)100%ということは中々ない。それはどんな決め事にしても反対する人はいるので、来年からは何の制約もなくできると思うので、今年1年はそういうルールが決まった訳だから、しっかり遵守して、その中で最大限まつりをやっていただきたい」

酒店「残念。本来の浜松まつりではない」

 飲酒の全面禁止は酒店にとって大きなダメージです。

画像1: 酒店「残念。本来の浜松まつりではない」

かたやま酒店 片山克哉店主:「残念そのものですよ。まつりとしては非常に満たされない、気持ち的にも満たされない。まつりとしては成り立つだろうけど、やはり本来の浜松まつりではないのかなと、一個人としてはどうしようもない、そういう諦めの気持ち」

創業80年を超える老舗酒店の店主:片山克哉さん。
「今年もダメかもしれない…」

 この悪い予感は店の売り上げにも影響を与えそうです。本来繁忙期でもある時期にも関わらず、今年もお祝い品を除く酒の注文は限りなくゼロ。売り上げも例年と比べ7割以上減少しているそうです。

かたやま酒店 片山克哉店主:「まつりの本番だけじゃなくて、浜松まつりはその前の段階でいろんなイベントがある。そこで全て酒が出せないということですから、本来ならあるべき売り上げが、そこで見込めなくなっている訳ですから、お祝いのたる酒もない。全て縮小されてしまう」

画像2: 酒店「残念。本来の浜松まつりではない」

 組織委員会によると、今回の”酒禁止”は祭りの参加者だけでなく、観光客にも適用されます。露店での販売も禁止となるため、多くの来場者が見込まれる中で、一部の人たちにとっては”我慢の祭り”となりそうです。

 浜松まつりは5月3日からです。