コストコに行かなくても「商品」買える…人気の再販店 1人暮らしにうれしい『小分け販売』も 静岡市・沼津市

 安くて大容量。コスパの良さで人気の会員制スーパー「コストコ」。ただ、静岡県内の店舗は浜松市だけ。それでも県内に、コストコ商品が手軽に買えるお店が続々と誕生しているんです。やって来たのは、静岡市駿河区にあるスーパー「プライムフーズマーケット」。店の前には、「コストコ」と書かれたのぼり旗がはためています。

静岡市駿河区「プライムフーズマーケット」

画像1: 静岡市駿河区「プライムフーズマーケット」

笹村朱里アナウンサー:「入った瞬間、どーんとコストコのトイレットペーパーがお出迎えしています。やっぱりコストコといったらこのトイレットペーパーですよね。そして、もう見渡す限りたくさんのコストコの商品があります。見てください大きいチョコレート。これどれくらい入ってるんですかね」

 およそ180坪の店内には、トイレットペーパーや生活用品、海外メーカーの大容量の食品など、コストコでおなじみの商品が、所狭しと並んでいます。

画像2: 静岡市駿河区「プライムフーズマーケット」

笹村アナ:「やはりコストコといったら、デリ商品ですよね。ピザからハイローラーまで。いろんな種類がありますね。ここにはどれぐらいの種類のコストコの商品があるんですか」

小林優介店長:「およそ350種類ぐらいあります」

笹村アナ:「350種類! 最初はどれくらいだったんですか?」

小林店長:「40~50種類ぐらいのアイテムで進めさせていただいたんです。半年ぐらいで10倍ぐらいになってしまった」
笹村アナ:「かなり増えましたね。売り上げは何か変化はありましたか」

小林店長:「正直もう200%ぐらいまで増えちゃって」

画像3: 静岡市駿河区「プライムフーズマーケット」

 売れ行き好調のせいか、思わず本音がこぼれる店長。こちらのお店では、「コストコ」で商品を買って、それを自分たちの店で売る、「再販ビジネス」をしています。

笹村アナ:「こういったソーセージとかも」

小林店長:「加工品もここ1カ月ぐらいから始めたさせていただいた要冷蔵商品の加工食品ですね。おかずとか夕食とかにも使えるような食材。あとは デザート類とかの」

画像4: 静岡市駿河区「プライムフーズマーケット」

笹村アナ:「一番人気なのは? このあたりの」

小林店長:「こちらのコストコさんオリジナルブランドの、グレープフルーツをカットして作られた商品になっています。オープンと同時に、バラ売りもさせていただいているんですけど。結構たくさん積んでいる中で、1日経てば、これがごっそりなくなっちゃうっていう感じで」

コストコ側には販売を伝えている

 こちらの店を運営しているのは、県内を中心に食品スーパーを展開する「タカラ・エムシー」。それにしても、コストコの商品を販売して問題はないのでしょうか? 社長を直撃すると…。

笹村アナ:「再販を始めたきっかけは何ですか」

上野拓社長:「まずお客様からの要望があってですね。浜松まで静岡地域から買うのはなかなか大変だと。距離も時間もかかるので、仕入れていただけるなら、仕入れていただけないかという声があったもんですから。それで販売するようになりました」

画像: コストコ側には販売を伝えている

笹村アナ:「そもそもなんですが、コストコの商品を販売しても大丈夫なんでしょうか」

上野拓社長:「一応、コストコさんにはお伝えしてあって、認知という形にはなっていますけど」

 コストコ側も「再販ビジネス」は問題ないとの認識だそう。店では一般のコストコ会員と同じ価格で仕入れ、輸送費などのコストを上乗せして販売しています。

買い物客「コストコまで行かなくても手軽に買える」

 少し割高にはなるものの、お客さんの反応は…。

買い物客(静岡市・60代)
Q.きょうはどんなものを購入されてるんですか。
A.「パンです。長期保存がきくので、買い置きしています。人数が多いのでこれで2回分」

Q.何人家族ですか?
A.「6人です」

Q普段、コストコは行かれますか。
A.「はい、行っています。ここが出来たのでちょっと助かっています」

買い物客(静岡市・50代):「結構充実していて、コストコまで行かなくても、ちょっと手軽に買えるなと思って」

 コストコの年会費は、個人会員で4840円。年会費不要で、コストコの人気商品が購入できるため、少し割高でもお客さんにメリットがあるようです。

画像: 買い物客「コストコまで行かなくても手軽に買える」

笹村アナ:「コストコの商品はどんな方々が買いに行かれているんですか」

小林店長:「そうですね、毎週 社長はじめ常務・部長が、この大きいハイエース。もちろん保冷車となってますので、それでいっぱいに積んできて、買ってきていただいてます」

笹村アナ:「社長が買いに行くって、すごいことじゃないですか」

小林店長:「本気ですね」

上野社長、自ら仕入れとは、かなり熱が入っています。

上野拓社長:「もう1個入れば、次から次へとお客さんは要望が来るんで。その都度聞いて週1回ぐらいコストコ浜松まで行って、買いに行ってます」

笹村アナ:ご自身がですか?

上野社長:「行っています。スーパーって、ちょっと買い出しというイメージが主婦の皆様あるんで。そこの中で、ショッピングをするような感覚が作れるような商材を、これから揃えていきたいなと考えています」

沼津市「イ―コスト」

画像1: 沼津市「イ―コスト」

 さらに、県内にはコストコ商品に特化した専門店も誕生。コストコの逆を行く、あるサービスが人気を呼んでいます。

笹村朱里アナウンサー:「今年3月にオープンしたのは、沼津市にあるコストコ再販店、イ―コスト。名前だけでなく、外観もなんだかコストコそっくりですね。早速、入ってみます。店内商品がずらーっと並んでいますよ。そしてサイズも大容量で大きいですね。そしてザ・コストコのイメージのある大きなクマがお出迎えしてくれています」

画像2: 沼津市「イ―コスト」

 3月、沼津市にオープンした「イ―コスト」は、コストコ商品だけを取り扱う専門店。コンビニサイズのコンパクトな店内に、500種類以上の商品をそろえています。

 11時の開店と同時に、お客さんが次から次へと来店。目当ての商品を買い物かごへと入れていきます。

買い物客(三島市・30代)
Q.今日はどんなものを購入されましたか。
A.「今日はディナーロール」
Q.普段、コストコは利用されますか
A.「行くとしても、(コストコ)座間店に行っていた。移動時間とか長くてめんどくさいのがあって」

買い物客(静岡市・40代)
Q.普段コストコは利用されますか。
A.「清水区に住んでいるので、浜松は遠いんでなかなか行けないんですけど。浜松行くよりは、こっちのほうが近いもんで。1回行ってみようかなということで」

人気支える「小分け販売」

 店はオープンから3カ月近く経ちますが、連日にぎわっているそうです。その人気を支えているのが、再販店ならではのサービス「小分け販売」です。

画像1: 人気支える「小分け販売」

笹村アナ:「コストコで人気の総菜やケーキも購入することができます。こちらのチーズタルト、コストコだとまるまる1個なんですが、半分サイズで販売されていますし、アップルタルトはこのようにピース型で購入することができます。そして私が大好きなのが、こちらのハイローラーです。コストコで購入すると、もっと量が多いんですが、7個入りなので一人暮らしの私にもうれしいサイズです」

 ベーコンやレタス、トマトを巻いた、人気のラップサンド「ハイローラー」。通常21個入りを、こちらでは7個に小分けして販売しています。

画像2: 人気支える「小分け販売」

笹村アナ:「こちらでは どのくらいの種類の商品が小分けで販売されていますか?」

ココドット(運営会社)小松陽登志取締役:「だいたい40種類ぐらいですかね。元々小分けにしているものもあれば、お客様のリクエストで、もう少し小さいサイズで欲しいですとか。分けたサイズ欲しいというのを聞きながら、どんどん、どんどん増やしているって感じですね」

 定番商品のひとつ、「プルコギビーフ」も少量サイズで売っているため、ひとり暮らしの方や少人数の家族に好評だそうです。

買い物客(富士市・50代)
「私はパンだけ買いました。これです。ちょっと気になって」
Q.3つという量はどうですか。
A.「3人(家族)なので、1人1個ずつでちょうどいいかな」

買い物客(三島市・60代)
「ちょっと小分けになっているものもあって。お試しで色々味見をできるので。ちょっとこちらに寄ってみました。新商品が出てきたりとかしたりして。ちょっと食べてみたいなと思うものをこちらで買っています」

 好評の小分けサービスは、その他にも…。

笹村アナ:「ちょっとこれ! コストコで人気のディナーロールじゃないですか。しかも通常もっと量多いですよね?」

小松取締役:「本来は36個入りなんですけど。それを18個。半分サイズで販売しています。やっぱり、36個ですと賞味期限の問題もあって、食べきれないだとか。一人暮らしでは多いですとか、高齢者で多いという方に。半分サイズで、食べきりサイズで販売しているのがやっぱりウケてますね」

画像3: 人気支える「小分け販売」

笹村アナ:「こちらのマフィンも?」

小松取締役:「本来コストコさんでは同じ味を12個からしか買えないんですけど。イ―コストでは、6個から販売させていただいて。しかも3種類に分けたり、それでも多いという方は、1種類ずつ入った3個入り。こちらもお客様に大人気です」

御殿場市と沼津市に出店、富士市にも年内開店予定

 「イ―コスト」が最初に店舗を出したのは、静岡のお隣・神奈川県中井町(なかいまち)。こちらも朝から行列が出来るほどの人気です。隣接する倉庫には、ほぼ毎日、コストコで仕入れた商品が集まってきます。

ココドット(運営会社)小松陽登志取締役:「だいたい1週間で約2000万円弱ぐらいは買い付けさせていただいております。店舗のほかにネット販売もやっていますので、そちらの仕入れもございますので。ネット販売の方も始めてから1年なんですけど、だいたい月間で2万件弱ぐらい出荷させていただいております」

 現在までに、本社のある神奈川県に2店舗。静岡県では、御殿場市と沼津市に出店していて、年内には富士市でも開店予定です。

笹村アナ:「どんな方がこちらのお店を利用するとお得に感じますか」
 
小松取締役:「基本的にやっぱり年4回以上行くお客様であれば、コストコさんに行った方がお得だと思うんですけど。4回以下であれば、イ―コストを使った方が料金的、例えば交通費ですとか。まあ車で行く時間ですとか。そういったものを加味すると、確実にイ―コストのほうが得だと思います」
笹村アナ:「会員費もかかからない?」
小松取締役:「はい、会員費もイ―コストではかかりません」

(6月4日放送)