昭和・平成・令和…50年にわたりデパチカの定番 いつの時代も子どもたちに人気「回るお菓子売り場」が『引退』 静岡市・松坂屋静岡店
"おまち”に出かけた時に立ち寄ったデパ地下の定番「回るお菓子売り場」。昭和の時代に登場したこの場所は、今も変わらず 子どもたちの特別な場所。
大リニューアルに伴い引退へ
静岡市 4歳の双子
Q.何を買ったの?
A.ハートのチョコレートとこんぺいとう
Q.どうだった、回るお菓子売り場は?
A.たのしかった!
松坂屋静岡店で世代を超えて愛され続けてきた回るお菓子売り場ですが…。
宮崎玲衣アナウンサー:「この春の大リニューアルに伴い今月23日をもって引退することが発表されました」
1971年9月から地下食料品売り場に設置されて、昭和、平成、令和と50年に渡り、子どもから大人まで幅広く人気を集めてきました。
宮崎アナ(平成生まれ):「色んな種類のお菓子が本当に回っている。見ているだけでワクワクしますね」
50代「子どものころよく来ました」 40代「寂しい」
2月11日、松坂屋静岡店の公式 Twitterに、「回るお菓子売り場」の引退が発表されると、その反響はすごく。4日までにおよそ7000の「いいね」が寄せられました。松坂屋静岡店販売企画の木庭さんは、ツイッターの反響に驚いています。
松坂屋静岡店販売企画 木庭英之さん:「(ツイッターで)告知をする前の土日と告知をしてからの土日の売り上げが10倍近くになった。多少は予測はしていましたけれど、ここまでとは思いませんでした。令和の子どもたちもあの頃の自分がそうだったような、昭和の子どもと同じようなリアクションで回るお菓子売り場を見ていただけるのは発見でした」
「回るお菓子売り場」を訪れていたお客さんに話を聞いてみると…。
静岡市(50代女性):「子どもの頃によく来ました。おまちに親と来た時に最後にここに寄って、お菓子を好きだけ袋に詰めてもらいました。チョコレートのキャラメルがお気に入りでした これなんですよね、これが無くなってしまうのはちょっと悲しいなって思います」
・女性2人組
富士市(40代女性):「(無くなると聞いて)やっぱり寂しいよね、久々に見たけれど、けっこう大きいですね」
横浜市(40代女性):「2つもあったんだってビックリしました」
Q.よく買っていたお菓子は?
A.ラムネとか
藤枝市(小4女児)
Q.回るお菓子売り場に来たことはありますか?
A.はい、いっぱいあります
藤枝市(50代女性):「静岡に買い物に来た時に松坂屋によく来ていたので、帰りに必ずここに寄ろうといって来ていた」
女児:「無くなるから寂しいから、きょう来た」
Q.どんな思い出がある?
女児:「全種類のお菓子を買ったことがあります」
50代女性:「高くてビックリ」
1番人気は「足形べっこう」
この機器の正式名称は「Gram(ぐらむ)」。愛知県名古屋市の菓子メーカー「松風屋」が1959年に開発。 1980年代に最盛期を迎え、全国およそ200カ所のデパートに展開していましたが、時代の流れとともに減少。現在では32カ所になっています。松坂屋静岡店に2台設置されている「回るお菓子売り場」。あめやチョコレート,マシュマロなど合計81種類のお菓子が回っています。お菓子の重さによって支払額が決まるという量り売り。
ここで 人気のお菓子ベスト3を発表します。第3位 甘く香ばしい「キャラメルポップコーン」。第2位 バニラクリームを挟んだ洋風せんべい「ゴ―フレットバニラ」。そして第1位は足の形がカワイイと評判の「足形べっこう」でした。
宮崎アナ:何 買おうかな? 色々あって皆さん悩んじゃう気持ち、よく分かるんですよ。えっ!? オレンジアメもある。楽しい! 迷っている間にどんどん回っていくのが他の売り場にはない感覚ですね。子どもの頃を思い出すなクッピーラムネ。かまずにずっと口に入れておくタイプでした」
このあとも ワクワクしながら 色々とお菓子を選びました。会計したもらうと207gで447円でした。
宮崎アナ「あ~ 楽しかった。このお菓子以上のものを心に得られる感じがします」
売り場にはメッセージボードも
売り場の横には引退を惜しむ人たちがメッセージを書き込むためのボードが設置されています。
「父が買ってきてくれた思い出の場所です。きょうは初めて自分で買って帰ります」
「子どもの頃 ワクワクしながら買ってもらいました。今は娘たちが同じ気持ちで買っています。長い間ありがとうございました」といった感謝や思い出綴った書き込みが溢れていました。
Q.回るお菓子売り場がなくなってしまうことについてどう思いますか?
松坂屋静岡店販売企画 木庭英之さん:「寂しいですけれど、(最後まで)精いっぱい盛り上げていきたい。多くの人に来ていただけていますし、なによりうれしかったのは写真を撮ったり、皆さんのスマホのフォルダーの中にも思い出が残っていて、(回るお菓子売り場も)幸せなんじゃないかと思いました」