懲役刑の受刑者が製作…クオリティの高い手作り商品並ぶ人気の矯正展 3年ぶりに6日静岡市で

 6日、全国の刑務所内で受刑者が手作りした製品が販売される矯正展が静岡市で開催されます。受刑者が製品に込めた思いを取材しました。

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クオリティの高い手作り商品が並ぶ人気の矯正展 3年ぶりに6日静岡市で

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 静岡市葵区にある静岡刑務所。

 ここでは刑事裁判で懲役刑となった受刑者が法律によって義務付けられた作業を行い、製品の製作や加工をしています。
 
 そんな彼らが作っているのが…。

 ●梅田航平記者:
「あちらにある靴とかここにならんでいる製品は全て刑務所で作られているものなんです。静岡ではこういった落書き帳が作られていて人気を集めているということです」

これらは、受刑者の更生の一環で作られた刑務作業品です。

刑務所内の展示場には全国から集められた品々が販売されていて、静岡刑務所ではスツールや落書き帳などおよそ30種類が作られています。

●受刑者:
「自分たちは罪を犯してここにいるけど、偏見かもしれないけど、受刑者が作ったものだから、刑務所で作ったものだからと思われたくないので、気持込めて作っている」

 全て手作りされているという製品の中には、ふるさと納税の返礼品になっているものもあり、静岡刑務所でも昨年度から折り紙や落書き帳など5品が、静岡市の返礼品となっています。

 こうした品々を大規模に集めるイベント:矯正展が3年ぶりに静岡市で開催されます。

●静岡刑務所清水英俊看守長:
「普段目に触れるところはないが、一般の方々にも刑務所の中でどんなことをしているんだというのを見ていただく、それが矯正展になる。一生懸命頑張って作っているものが たくさんの人の手に渡っていくとすれば、彼らのやる気にもつながるし、2度と刑務所に戻ってこないといった流れに繋がっていくと思う」

 コロナ禍で矯正展はこの2年間開催できませんでしたが、2019年度にはおよそ3000人が来場するなど大盛況でした。  
 今年は全270種類、1400点の品々が全国各地から集められる予定です。

 普段は中々みられない製品が大勢の人々のもとへ。受刑者の気持ちも前向きです。

●受刑者:
「ここにいると、外の人たちとの繋がりはほとんどない状態なので、作業を通じてちょっとでも役に立てているとか、そういう気持ちになれることが嬉しい。少しでも多くの人に刑務所で作った製品がこんなクオリティ高いものなんだと知ってもらいたい」

●静岡刑務所清水英俊看守長:
「(受刑者も)一生懸命作業に取り組んでいて、素晴らしいと思う。触れて感じて矯正の世界のご理解をしていただけるようにと思っている」

更生への思いが込められた矯正展は6日日曜日ツインメッセ静岡で開催されます。