静岡のイチゴに新たな品種が仲間入り 大きな粒と香りが特徴の「紅かおり」品評会に出品
これから本格的な最盛期を迎える「イチゴ」静岡市内で行われた品評会には今年から新たな品種が仲間入りしました。
船引とわ記者:
「会場は甘酸っぱい香りに包まれていて、ケースに並べられた鮮やかなイチゴは、まるで宝石のようにつややかに輝いています」
静岡のイチゴを代表する「紅ほっぺ」や、甘さと香りが特徴的な「きらぴ香」など葵区と駿河区で生産されたおよそ90点が並べられた今回の品評会。
その中には、今回新たに品種登録されたイチゴも…。
船引とわ記者:
「今回新たに登録されたのがこちらの紅かおり。つやっつやな実もさることながら、香りがとっても強いんです。この距離でもいちごの甘酸っぱい香りがいっぱい感じられます」
大きな粒と香りが特徴の「紅かおり」。
生産したのは静岡市でイチゴ農家を営む片井勝さん。
この道60年の大ベテランです。
紅かおり開発者 片井勝さん:
「果実のきれいさ、ぴかぴかさが一番のメインだと思います。果実の香りがすごいするんです。『紅ほっぺ』と三重県の『かおり野』っていう品種を交配して、たまたま趣味でやっていたんですが、出来たもんでJAさんにお願いして販売させて貰っております」
偶然生まれた「紅かおり」。
審査員からは評価の声が。
JA静岡経済連 渥美忠行さん:
「(紅かおりは)非常にいい品種だと思います。」
一方で、こんな声も。
Q今年のいちごの印象は?
JA静岡経済連 渥美忠行さん
「結構夏から秋にかけて高温で非常に生産者の方苦労されて出品されてきているいいものがたくさんでているので審査しにくいですね」
去年は、7月に観測史上最高となる40℃を記録するなど記録的な暑さに見舞われた静岡市。
猛暑の影響で生育が遅れ、出荷時期も例年に比べて遅れましたが、その後一気に冷え込んだことで時間をかけて甘さを蓄えたイチゴができたということです。
今回金賞に選ばれたのは「紅かおり」を含む3点で、その中でも葵区内牧で作られた紅ほっぺが1番高い評価を受けました。