G7で静岡茶…製茶店「ネットニュースで初めて知った」 “サミット効果”で問い合わせ殺到 静岡市
そうした中、実は今、このサミットをめぐり、静岡市内がザワついているんです。その理由というと…。
G7で採用された「有機栽培茶」
白形傳四郎商店 白形和之社長:「こちらが今回のG7広島サミットで採用されたお茶でございます」
静岡市にある製茶店「白形傳四郎商店」。その店頭に大々的に置かれているのが、こちらの「有機栽培茶」です(100g:1080円)。静岡市内の茶園でつくられたお茶で、独自の火入れ技術で店が仕上げを行うことで、コクと甘みを最大限に引き出した一品。
今回のG7広島サミットでは、このお茶が20日の夜に行われた夕食会で、各国の首脳らへ日本茶として提供されたのです。
白形傳四郎商店 白形和之社長
Q.初めて知った時はどういう気持ちだった?
A.「すごくびっくりした。全くエントリーもしていないし、(サミットで使うなど)そういった話もなかったので、急にそんな大きな話が来たということで、すごく嬉しかった。連日、(サミットの)報道などは見ていたが、より一層身近というか、本当にうちのお茶がそういうところで使われたということで、すごく感動を覚えた」
“サミット効果”で問い合わせが殺到
今回、こちらのお店には、事前にサミットでお茶を提供するという連絡が全くなく、初めて知ったのはネットのニュースを見てからでした。
このお茶は店頭販売以外に、通販や全国のお茶専門店などでも販売されていますが、“サミット効果”で現在問い合わせが殺到していると言います。
白形傳四郎商店 白形和之社長:「サミットのお茶と言われているが、サミットのお茶ください、ということで、お店にもお越しいただいたり、予約で数十本頂いたりとかしていて、おかげさまで、今製造が新茶の時期でかなり忙しい時期だが、すごく注文をいただいていて、フル回転で袋詰めを行っているような状況」
淹れ方のコツは
各国の代表たちへ振る舞われた「有機栽培茶」。一方で、淹れ方自体はとても簡単だと言います。
白形傳四郎商店営業企画部 落合芳久部長:「普通、お茶と言うと少し冷まして、じっくり淹れるのが美味しいお茶の入れ方と言われているが、こちらの有機栽培茶に関しては熱々のお湯でさっと入れていただくのが美味しく入るコツ」
淹れ方は、まず急須に茶葉を5gほど入れ、(2人分の場合)次に沸騰したお湯を一度別の器に移し、少し温度を下げてから、そのお湯を直接急須へ入れ、10秒ほど蒸らします。
白形傳四郎商店 営業企画部 落合芳久部長
「そしたら1回ぐらい軽く振って均等に注いでいく。2回目は直接100℃のお湯を急須に入れて、軽く3回から4回振っていただいて、このお茶は熱々で入れるのが特徴なので、誰でもおいしく淹れれる・飲める、そこをPRした商品になっている」
手軽ながらも、強火で焙煎した茶葉によって香りが強調され、味も濃いめに作られていることから、満足感も得られる仕上がりに。
社長「日本茶が世界の平和につながれば」
大正12年に初代の白形傳四郎さんが創業してから、代々店が受け継がれ、100周年を迎えた今年、G7広島サミットという大舞台での採用に店側も喜びを隠しきれない様子。
白形傳四郎商店 白形和之社長:「私たちも20年ぐらいこの有機栽培を農家と一緒にやってきたが、今までこの商品は注目されたことはほとんどなかった。国内でここまで話題になったのは初めて。重要な場所で選んでいただいて、ゼレンスキー大統領も来日していただいて、これを飲んでいただいたと思うが、こちらの日本茶で世界の平和につながればと、すごく感じている」