最悪のケースでは静岡県内で10万人以上が死亡 南海トラフ地震について国が新たな被害想定を公表

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 南海トラフ地震について国が新たな被害想定を公表しました。最悪のケースでは静岡県内で10万人以上が死亡する厳しい想定となりました。

●名古屋大学 福和伸夫名誉教授:
「残念ながら被害そのものは大きくは減じられなかったということが一番の大きな課題」「本当は国民や産業界がもっとやらなければいけないのでそれをちゃんと後押しする施策が恐らく十分ではなかったと思われる」

 30年以内に80%程度の確率で起こるとされる南海トラフ地震。前回の被害想定から10年以上が経ったため住宅の耐震化や海岸堤防の整備など、これまでの取り組みを踏まえた新たな結果を発表しました。

 それによりますと、東海地方で冬の深夜に発生した場合、最も大きい被害が出ると想定され、死者は最大でおよそ29万8000人、住宅およそ235万棟が倒壊すると試算されています。

 また、能登半島地震で問題となった災害関連死についても、最大5万2千人にのぼるとする試算が初めて示されました。

 静岡県内の想定は最大震度7の場合、最大で10万3千人が亡くなる結果に。防災への取り組みもあり、前回の想定から6千人減ったものの、依然として全国で最多の死者が予想されています。

 自治体別に見てみると、前回の試算では最大33メートルと全国トップクラスの高さが想定されていた下田市への津波は最大31メートルとわずかに引き下げられた一方、浜松市中央区では17メートルに引き上げられました。また、清水区と焼津市では津波到達時間が全国で最速となる、2分を維持する形となりました。

 津波で1メートル以上の浸水が想定される面積は静岡県内でおよそ800万平方メートル拡大しました。

 厳しい被害想定を改めて突きつけられた鈴木知事は、県の防災対策を継続したいとしたうえで、このように呼び掛けました。

●鈴木知事:
「冷静に受け止めていただきたい」「まずはご自身で身を守る自助が最大の防災対策になるので、節目節目で防災訓練等もあるので、ぜひ防災意識は常に持ち続けていただき、有事に備えていただきたい」

 未曽有の巨大災害にどう備えるべきか。内閣府の試算では地震後10分以内に全員が避難を始めたり、住宅の耐震化率が100%まで向上したりした場合には、津波による死者や全壊する家屋を7割近く減らせるなど、個人が取り組める対策で被害を大幅に軽減できるとしています。

●名古屋大学 福和伸夫名誉教授:
「徐々に高齢化している海辺の町では自分たちの時代の中だけで考えれば高台移転を決断しにくいが、次の世代のことまで考えれば徐々に安全な場所に集団で移動するとか、いろんな手立てはあると思う」