“観測史上最も暑い6月”…夏野菜にダメージ トウモロコシはしぼみ、ナス・ピーマンは高値 静岡市
連日続く、暑さ。気象庁によりますと6月、国内の平均気温は平年と比べ、およそ2℃高くなり、“観測史上最も暑い6月”となりました。
農家 河村さん:「あんな暑い日が続くなんて想定外でした」
片寄翔太アナウンサー:「焼津市内の農園に来ています。こちらではさまざまな野菜が育てられていますが、今年の暑さの影響はないのでしょうか?」

直売所などに野菜を出荷するほか、ネット通販で野菜を販売している焼津市の「三和農園」。20品種ほどの野菜を育てていて、主力商品のナスをはじめ、トウモロコシやピーマン、オクラなどの夏野菜を出荷しています。

暑さの影響で夏野菜に打撃
三和農園 河村亮さん
片寄アナ:「ここには何が育てられているんですか?」
河村さん:「ここの畑はトウモロコシ。品種はゴールドラッシュ」
代表的な夏野菜の1つ、「トウモロコシ」。連日の暑さで、影響が…。
三和農園 河村亮さん
河村さん:非常においしそうな、いいトウモロコシだと思うんですが、ちょっと中むいてみますね。中をむいたのがこちらですが、粒のこういうところ、しぼんでいたり、隙間が出てきてるところがあるが、これ収穫が遅いとこういう状況になってしまう。
片寄アナ:しぼんでしまう原因は?
河村さん:暑さのせいで、普通は1週間ぐらい膨らんだ状態を保ってくれるんですが、暑過ぎるので一気に水分が抜けてしまって、3日間ぐらいでこうなってしまう。

収穫は河村さん一人で行っていて、暑さの影響に対して、収穫が間に合わないといいます。
三和農園 河村亮さん
河村さん:ちょっと、ここはもう全て廃棄をするというかたちになる。
片寄アナ:全て廃棄?
河村さん:そうですね、やはりいいものを提供したいっていう気持ちがあるので、それがちょっとできないのであれば、仕方ないが非常に残念、もったいない。ここまでかけてやったが、しょうがない。
他にも直射日光によって日焼けしてしまったピーマンなど、夏野菜を作る農家にとって、苦悩の日々が続いています。

店頭では…
古賀りなアナウンサー:「猛暑により農作物に被害が出ているということですが、実際の店頭にはどのような影響があるのでしょうか?」

静岡市内のスーパーでも、ナスやピーマンといった夏野菜が7月以降値上がりし始めているといいます。
ヒバリヤ青果バイヤー 成岡正章さん:「長なすがちょっと前までは2本で(税抜き)158円ぐらいだったが、今は2本で198円。税込みで214円まで上がった」
Q.値上がりの要因は?
A.「気温がどうしても高くて、水分がここのところがしぼんできてしまって商品価値がなくなってしまうという現象がどうしても多くなってきていて、量が少し取れない現象が起き始めている」

影響が出ているピーマンは規格外をまとめて仕入れ、安く販売しているそうです。
成岡さん:「味はほとんど問題ないんですけれども、若干、大ぶりということで、ピーマンの肉詰めとかには逆にしやすくなっている」
ナスやピーマン以外にも、トマトやきゅうり、ほうれん草も価格が上がっているそうです。
買い物客 静岡市60代女性:「すごく高いとメニューを変える、やめておこう、となることはある。でもやっぱり夏の旬のおいしいものを、夏だったらトウモロコシとか食べたい」
買い物客 静岡市70代女性:「今全部高いので、(メモに)書いて買いに来ます。やたら買っちゃうので」

一方で、値下がりしてきた、オススメの野菜も…。
ヒバリヤ青果バイヤー 成岡正章さん:「ジャガイモと玉ねぎが一時期高かったが、これからはある程度お手頃な価格で販売できると思うので、カレーとかその辺のメニューには逆に使いやすい食材になると思う」
暑さによって左右される、私たちの食卓。店によると、夏野菜の高騰はこの先もしばらく続きそうです。
