100年以上前ブラジルに渡った祖父…ルーツ探しに1万9千km離れた静岡市を訪れた70歳の孫娘 超有名武将とのつながりが判明

 3月25日の水曜日、静岡市役所にある女性が…

 ブラジル在住の日系3世、スウェリー・ハギワラさん(70)。およそ1万9千キロ離れたブラジルのサンパウロから初めて日本にやってきました。夫・娘・息子も帯同。なぜ静岡に来たのでしょうか?

スウェリー・ハギワラさん:「私の祖父は萩原喜作。祖父の情報を知ることで私のルーツを知るために静岡にきました」

萩原喜作さん
萩原喜作さん

100年以上前に海を渡った祖父

 こちらがスウェリーさんの祖父、萩原喜作さん。スウェリーさんが父から聞いた話では、江戸から明治へと時代が変わった1868年、静岡市で武士の家系に生まれました。46歳の時、出稼ぎのため、家族と共にブラジルへ渡り、コーヒー農園で働いていたといいます。喜作さんはスウェリーさんが生まれる前に天国に旅立ちました。静岡は萩原家のふるさと。

100年以上前ブラジルに渡った祖父…ルーツ探しに1万9千km離れた静岡市を訪れた70歳の孫娘 超有名武将とのつながりが判明

スウェリー・ハギワラさん:「失っていた家族の歴史を取り戻したくて来ました。これは私の出生証明書です」

 市役所に喜作さんの戸籍謄本を取りにきた彼女。無事に手にいれることができるのか? そんなスウェリーさんをサポートする1人の日本人女性が…。ニュースの現場は、今注目!? 自分のルーツ探し! すごい歴史の教科書に出てくる家系図が流行してるよね。

100年以上前ブラジルに渡った祖父…ルーツ探しに1万9千km離れた静岡市を訪れた70歳の孫娘 超有名武将とのつながりが判明

浜松市には家系図作成会社

 家系図を専門に作る会社。その会社の名前はみそら。社内にはこんな言葉が“命つながる家系図”。

みそら命つながる家系図代表 塩崎明子さん:「法人としてやっているのは、(全国で)10社くらい」

 スタッフは塩崎さんを含めて5人。ちょっとびっくりするような家系図を作っているんです。

塩崎さん(左)と伊地アナ
塩崎さん(左)と伊地アナ

塩崎さん:「これは納品前の家系図です。許可を得たので、ご覧ください」
伊地健治アナウンサー:「桐箱に入ってますね」

 表紙は地元、浜松の伝統的な織物、遠州綿紬を使って手作業で作った豪華な1冊。客のリクエストによって家系図以外にもいろいろなものが‥。

 依頼者の委任状で代理取得した戸籍謄本や親戚などに配るための簡易家系図。

100年以上前ブラジルに渡った祖父…ルーツ探しに1万9千km離れた静岡市を訪れた70歳の孫娘 超有名武将とのつながりが判明

 気になるのは冊子の中身ですよね、今回は、塩崎さんのものを見せてもらいました。

伊地アナ:「塩崎家が信州にルーツを持つことがわかったと書いてますね。親族家系図も」

塩崎さん:「こどもを軸に私と夫の家系の先祖を1枚にまとめた」

伊地アナ:「家系図が、長いですね」
塩崎さん:「夫のおじいちゃんが10人兄弟だったので子孫たちを調べて足していく」

 家系図に記載されている“塩崎”以外の名字は22種類。塩崎家のルーツが県外各地に広がっていたことに驚いたそうです。

100年以上前ブラジルに渡った祖父…ルーツ探しに1万9千km離れた静岡市を訪れた70歳の孫娘 超有名武将とのつながりが判明

伊地アナ:「どんなところが大変でした?」
塩崎さん:「戸籍謄本がある部分は根拠もあるし、調べれば分かる。それ以外は訪ねて聞いていかなければならない。一族のものを作るとなると、大変。私は嫁の立場なので、おばあちゃんのお葬式に来た人に聞いたり」
伊地アナ:「まさに取材ですね」

100年以上前ブラジルに渡った祖父…ルーツ探しに1万9千km離れた静岡市を訪れた70歳の孫娘 超有名武将とのつながりが判明

藤原鎌足につながった人も

 ルーツを調べると、歴史上の人物とつながることもあります。磐田市在住、山本さんの場合は‥

塩崎さん:「藤原鎌足までたどれる。350年前に亡くなった方が、有名な武将の家臣。そこから紐解いた」

 藤原家にルーツを持つ人は多くいますが、家系図でたどることができる人はなかなかいないそうです。これぞロマン。

100年以上前ブラジルに渡った祖父…ルーツ探しに1万9千km離れた静岡市を訪れた70歳の孫娘 超有名武将とのつながりが判明

伊地アナ:「ちなみに金額は?」
塩崎さん:「基本で12万円から。ファミリーヒストリーをまとめたいなど、最後は100万円を超えるケースも」

 家系図を1枚作るのに費やす調査期間はおよそ3ヵ月。ファミリーヒストリーや家族の歴史年表を作成するために1年以上かかるものあるそうです。

ファミリーヒストリー
ファミリーヒストリー

 「自分のルーツを知りたい」という思いからこの事業を始めた塩崎さん。夫が戸籍謄本を扱う行政書士ということもあり、その会社と同じフロアでサポートを受けながら依頼者のリクエストに応えています。

伊地アナ:「どんなケースがある?」
塩崎さん:「兄弟でお金を出し合って祖父・祖母にプレゼントしたい、とか、20代の方が父が定年退職するので、定年後の楽しみに家系図を作って『あとは父に調べさせます』とプレゼントしたり」

100年以上前ブラジルに渡った祖父…ルーツ探しに1万9千km離れた静岡市を訪れた70歳の孫娘 超有名武将とのつながりが判明

 人と人をつなぐ家系図。みなさん注目しているようです。

伊地アナ:「僕、父方が沖縄なので、沖縄の家はどうなっているのかとか、名前と同じ伊地という地名が沖縄にあるので、訪ねて行ったりとか」

スウェリーさん 祖父の戸籍謄本を入手できるか

 だれしも、自分のルーツは知っておきたいのではないでしょうか? まさに今、スウェリーさんはルーツ探しにブラジルから静岡にやってきました。今回の大きな目的の1つが100年以上前に静岡を旅立った祖父・喜作さんの戸籍謄本が取れるかどうか。果たして、孫の願いは叶うのか!?

100年以上前ブラジルに渡った祖父…ルーツ探しに1万9千km離れた静岡市を訪れた70歳の孫娘 超有名武将とのつながりが判明

 実はスゥエリーさん、大切な書類をブラジルから持ってきてました。

塩崎さん:「おじいさんのパスポートです。もともと日本人だったと聞いていたので」

100年以上前ブラジルに渡った祖父…ルーツ探しに1万9千km離れた静岡市を訪れた70歳の孫娘 超有名武将とのつながりが判明

 こちらはコピーしたもの。萩原家がブラジルで大切に保管していました。喜作さんの名前が書かれています。

塩崎さん:「ここに本籍地が記載されている。静岡県安倍郡大里村…」

 いよいよ戸籍謄本の取得手続きへ…すると、ある事実がわかりました。

静岡市職員:「(スウェリーさんの父)末男さんの亡くなった記載があった」

 およそ60年前にブラジルで亡くなったスウェリーの父、末男さん。当時、静岡に残っていた萩原家の親族が記載していたのではないかということです。窓口で待つことおよそ40分。職員から書類を手渡されました。

スウェリーさん:「ありがとうございます。ここに私の宝が入っているわ」

 取得した戸籍謄本には、祖父・喜作さんの名前はもちろん、叔父の名前など親族の情報を手にいれることができました。

Q.今の気持ちは?
A.「すごく感動している。すごくうれしい」

100年以上前ブラジルに渡った祖父…ルーツ探しに1万9千km離れた静岡市を訪れた70歳の孫娘 超有名武将とのつながりが判明

先祖のお墓に「武田信玄」の名前が

 スウェリーさんが塩崎さんに調査を依頼したのは3月6日。3週間の間にこんなことも分かりました。

塩崎さん:「市内にお墓があることが分かりました。そこに武田信玄のおとうさんの武田信虎をお寺でかくまった、と」
伊地アナ:「じゃあ、武田家の重臣だった?」
塩崎さん:「そうですね」
伊地アナ:「スウェリーさんの反応は?」
塩崎さん:「すごく喜んでいた。息子さんも来ていたので」

100年以上前ブラジルに渡った祖父…ルーツ探しに1万9千km離れた静岡市を訪れた70歳の孫娘 超有名武将とのつながりが判明

 今回、スウェリーさん一家は、萩原家のお墓を探したり、喜作さんが生まれ育った静岡の街を堪能。喜作さんが大好きだった“静岡茶”もいただきました。

100年以上前ブラジルに渡った祖父…ルーツ探しに1万9千km離れた静岡市を訪れた70歳の孫娘 超有名武将とのつながりが判明

塩崎さん:「スウェリーさんはブラジルに親戚がいっぱいいるんですよ。こんだけ広がっているよと。最盛期は200人くらいいたんですよ」

伊地アナ:「萩原喜作さんが100年以上前に静岡市から移民でブラジルに渡って、そこで根を下ろして、これだけ家族が増えた」

100年以上前ブラジルに渡った祖父…ルーツ探しに1万9千km離れた静岡市を訪れた70歳の孫娘 超有名武将とのつながりが判明

 静岡で生まれた2人の絆。

スウェリーさん:「明子がいたから静岡に来られた。私の救世主よ」

100年以上前ブラジルに渡った祖父…ルーツ探しに1万9千km離れた静岡市を訪れた70歳の孫娘 超有名武将とのつながりが判明