「えっ、なくなるの?」年間10万人が訪れた富士マリンプールが存続の危機…老朽化の実態に迫る 市長が描く再生プランは?

伊地健治アナウンサー:「見てください、太陽の光に輝く駿河湾。奥には伊豆半島がくっきりと見える絶好のロケーションです。そんな場所に、富士市の富士マリンプールがあります。ただこの夏は、老朽化にともなう工事が行われていて、営業は休止。ご覧のように人の姿は無く、がらんとしています」

「えっ、なくなるの?」年間10万人が訪れた富士マリンプールが存続の危機…老朽化の実態に迫る 市長が描く再生プランは?

 30年前の1996年にオープンした富士マリンプール。例年10万人を超える人たちに利用されていました。ところが、今年は営業休止に。老朽化にともなう工事が理由です。長年県民に愛されてきたマリンプールですが、実は今、存続の瀬戸際に立たされているんです。

「えっ、なくなるの?」年間10万人が訪れた富士マリンプールが存続の危機…老朽化の実態に迫る 市長が描く再生プランは?

 8月から、老朽化対応の工事が始まったプール内を特別に案内していただきました。

伊地アナ「パッと見た感じ、そんなに老朽化してるのかなって感じですけども、修繕が必要な箇所がいくつもある?」

富士市文化スポーツ課 市川禎久課長:「そうですね。今回の安全対策工事の主要部分になる、擬岩とストレートスライダー」

伊地アナ「擬岩の下の部分が見えますが、擬岩の中は鉄骨が入ってるんですね。ちょっとサビてたり…」

市川さん「腐食してる」

伊地アナ「あの辺も、ちょっと鉄骨が外側に出ているところは完全に海風にさらされますから、かなり錆びてますよね」

大きな地震で倒壊する恐れも

 今回メインとなる安全対策工事が、ウォータースライダーと一体となっている擬岩。これを支える鉄骨部分は塩害と湿気によって錆びて腐食。大きな地震がおきた場合、倒壊する危険性があるため、撤去されることになります。また、表面の樹脂がはがれるなどしていたため、以前から使用を停止していたウォータースライダーともう1つあるウォータースライダーも擬岩の撤去に伴い、撤去されます。

伊地アナ「あーっ、キレイ。すごーい!これはキレイだわ。ここだけ見たらもうなんか、沖縄かハワイかって感じです。あーっ、すごいです、ここ。穴が開いちゃってますね」

 管理棟の屋上にある休憩用テントも塩害によって腐食していました。

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Q.工事完了後の営業予定・見通しについて

市川さん「令和9年(来年)から、数年ぐらいは、暫定的な営業という形でするしかないのかなと思っている」

 富士市では、安全対策工事と並行し、8月から専門業者による調査を開始。その意図は…

Q.専門業者に依頼の理由

市川さん「将来的にリニューアルしてオープンするために、どんな工事がそのほかに必要か。来年の再オープンに向けて、本当に我々が今、考えている工事だけでいいのかも、確認していく」

 富士市は、専門業者による調査結果を踏まえ、今後継続して営業を続けるために、どの程度の改修が必要か詳細を見極めるとしています。

「えっ、なくなるの?」年間10万人が訪れた富士マリンプールが存続の危機…老朽化の実態に迫る 市長が描く再生プランは?

 去年、市民2000人を対象に実施された「富士マリンプールに関する市民意識調査」。およそ1000人の有効回答がありましたが、その結果は、大規模改修した上で長期間存続した方がよいとする意見が31.6%。一方で、大規模な改修はせず、可能な期間運営した後、廃止がよいが33.6%、すぐに廃止が望ましいという意見が14.1%と廃止を求める声が半数近くにのぼりました。

 大規模改修にかかる費用見込みは現状およそ3億8000万円。しかし、それだけお金をかけても、10年たてば、再び改修の必要が出てくるといいます。

市長の考えは…

 今回、番組では今後の方針に関わる“キーマン”を取材

伊地アナ「さっくばらんにお話しいただければと思います」
金指市長「はい」

 去年の年末に行われた市長選挙で初当選した富士市の金指祐樹市長。富士マリンプールに関しては、大規模修繕した上で長期存続させるスタンスです。

「えっ、なくなるの?」年間10万人が訪れた富士マリンプールが存続の危機…老朽化の実態に迫る 市長が描く再生プランは?

Q.富士マリンプールの改修・存続に関してご自身のスタンスは
金指市長:「私は、富士市にはにぎわいが必要だと思っております。マリンプールは、1年間で、(夏の間の)2か月で10万人くらい呼べるような人気のある施設。存続させたい」

 公約でも、富士マリンプールについては大規模修繕した上で長期存続させることを訴えていた金指市長。どういった将来像を、描いているのでしょうか。

金指市長:「実態としては、市外から来る方も非常に多かいので、市民向けのプールプラス1年間通して使える観光交流施設にしていけたら。アイデアレベルでいうと、ナイトプールもそうだし、バーベキューであったりとか、サイクリングの方が使える施設であったりとか、カフェを併設したりとか。大量の赤字がずっと出るようでは、市としてもよくない。逆にこのくらいの赤字であれば、市としてコストをかけて、子育て世代、子ども向けにきちんとやっていって、喜んでもらえるようにする」

市民は…

伊地アナ「老朽化が問題となっている、富士マリンプールについて、富士市民の皆さんは、どう考えているんでしょうか?」

30代男性会社員「自分も小学生の頃から行ってたので、今は子どもが小学生なんですけど、マリンプール行くの楽しみにしてるので、続けてもらいたい。お金がかかるのもわかるんですけど、子どもの楽しみとして取っておいてほしい」

40代女性「子どもがまだ小さいので、夏とか、子どもの遊び場としてあるのがいい。ここで費用をかけて、そこから10年、20年と使えたほうが、先を考えると経済的」

60代男性「ちょっとお金かけてキレイにして、存続してもらいたい。自分の子どもも、みんな連れて行ってたので。もっといいものできないかなと思う。」

 街からは改修に賛成の声が聞こえてきたいっぽうで、市民アンケートでは廃止の意見も。

 存続か、廃止か。富士マリンプールの今後が注目されます。

「えっ、なくなるの?」年間10万人が訪れた富士マリンプールが存続の危機…老朽化の実態に迫る 市長が描く再生プランは?