「25m泳げる子」激減…猛暑で消える水泳授業 「溺れた時に困る」スイミング人気が急上昇

 夏休みも残りわずかとなる中、静岡市清水区のスイミングスクールには、多くの子どもたちの姿が。行われていたのは、3日間限定の水泳教室。この日は4歳から小学6年生までの19人が水に慣れる練習をしたり、泳ぎ方の基礎を学んだりしました。

小学2年生
Qプールはどう?
A.「楽しい。早く進めるようになりたい」

小学2年生:「難しいけど楽しい。10mは泳げるようになりたい」

「25m泳げる子」激減…猛暑で消える水泳授業 「溺れた時に困る」スイミング人気が急上昇

 子どもの習い事の中でも、長年高い人気を誇るスイミング。近年、特に「短期の水泳教室」に通う子どもが増えていて、こちらでは夏に行う短期レッスンの利用者が、今年は去年に比べおよそ2倍に急増しました。

その理由というのが…。

 埼玉県が小学6年生を対象に行った調査では、クロールで25m以上泳げる児童の割合が、2010年にはおよそ8割であったのに対し、2023年には5割近くにまで落ち込むという結果も。

スポーツライフアケアクラブ 寺尾和芳社長:「水泳授業の外のプールを使う、使わないの判断基準が大体(気温が)35℃。(今は)40℃近くなる地域も多くなっているので、プールが使えない施設が多くなっている」

 静岡市の小中学校を対象にした調査によりますと、2024年度は予定されていた水泳の授業、平均10コマに対し、実際行われたのは7~8割程度。計画通りに授業が実施できない背景には、厳しい暑さによる水温の上昇や、プールの老朽化などが挙げられると市は分析します。

「25m泳げる子」激減…猛暑で消える水泳授業 「溺れた時に困る」スイミング人気が急上昇

 実際に、参加した小学生も…

小学6年生
Q.暑くてプールの授業がなしになった日はあった?
A.「あった。そういう時はみんな、えー!とショックだった。(水泳授業のプールサイドは)暑いのでサンダルを持ってきてと言われ、サンダルを履いて行っている」

「25m泳げる子」激減…猛暑で消える水泳授業 「溺れた時に困る」スイミング人気が急上昇

 こうした状況について保護者からは…。

夏季教室に子どもを通わせる父親:「学校や学童で水泳の授業や泳ぐ機会が減っていると聞いて、競泳選手になってほしいということではなく、いざ溺れた時に岸までたどり着けるぐらいの泳ぐ力を身に着けてほしい。そこが(水泳)授業でもスイミングスクールであっても親として期待するところ」

 学校での水泳授業が少なくなったことなどに伴う、子どもの泳力低下。教育現場では民間への業務委託をする動きが。沼津市では昨年度から市内14校の小学校の水泳授業を、民間のスイミングスクールなどに委託。また、中学校については水泳授業の廃止を決めました。静岡市でも民間プールとの協力を段階的に進めていて、こちらのスイミングスクールでも来年度から水泳授業の委託を受け入れるとしています。

「25m泳げる子」激減…猛暑で消える水泳授業 「溺れた時に困る」スイミング人気が急上昇

スポーツライフアケアクラブ 寺尾和芳社長:「スイミングスクールの社会的な貢献度は、子どもの命を守るということ。水泳は指導者がちゃんと指導しないと身につかないスポーツ。毎年、水難事故で川や海で溺れたとニュースで見るたびに、水泳をきちんと教えてあげたいと思うので、そういった子どもたちが1人でもなくなるように水泳を普及していくという役割があると思う」

「25m泳げる子」激減…猛暑で消える水泳授業 「溺れた時に困る」スイミング人気が急上昇