台風15号で鶏ふん土砂流出 地下水汚染の恐れも 静岡・掛川市
静岡県掛川市の山中で、養鶏施設から出た大量の鶏のふんが川に流出し、問題となっています。掛川市は24日地下水への影響を調べるため水質分析を行いました。
掛川市南部の山中で悪臭を放つ大量の土砂。
住民によりますと、養鶏施設から出た大量の鶏のふんの不法投棄が、今年5月ごろから確認され、土砂と混じって近くの道路や川にも流れこんでいます。
問題の養鶏施設は近年経営に行き詰まり、現在も大量のふんが残されたままです。
西大谷川環境改善委員会 林晴美代表:
「5月21日に一番最初に汚泥を確認したんですが、そのときは車ではここまでしか来れなかった。向こうは全然人も歩けないほどでした。(最初見たとき)何だこれはですよね。本当に」
さらに被害が大きくなった要因は、今年9月の台風15号です。
土砂崩れによって鶏のふんが混じった土砂が周辺に流れ込み、悪臭の範囲が拡大しているといいます。
地下水を井戸水として利用する周辺住民は 不安と憤りを口にします。
岡本健治副代表:
「とにかくあの色の水の井戸は飲みたくなかったですね。各家庭では飲料水については買っている方が多いと思います」
Q:養鶏業者に伝えたいことは?
林晴美代表:
「何でこんなことをしたんですかと言いたい」
24日、掛川市は飲み水に影響がないか調べるため水質分析を行いました。
分析の結果は2週間ほどで分かるということです。
掛川市環境政策課 佐藤高係長:
「みなさんの飲み水の安心、安全を確保できるために、みなさんと一緒になって市も進めていきたい」
西大谷川環境改善委員会 林晴美代表:
「きれいな水で、魚のすめるような水に早く戻してほしいと、水質の数値に期待したいと思う」