2週間ぶりに断水解消…住民「おいしいです」 飲み水は2日に1回町役場まで取りに 静岡・松崎町
温泉地として知られる松崎町・雲見地区。8月14日、台風8号の影響で集落を流れる太田川の水が溢れ、住宅や民宿などおよそ30軒が浸水するなど大きな被害に見舞われました。
被害の発生から16日目。29日も重機が入り、氾濫した太田川の川底にたまっている土砂や石などを取りのぞく作業が進められていました。町によりますと、この作業が終わる見通しはまだ立っていないということです。
2週間続いた断水 飲み水は町役場まで取りに
そして、長い間住民を困らせていたのが断水です。
発災から4日目。雲見地区の住宅を訪ねてみると…
土屋京子さん(17日):「(水が)出ないですね、全部あけても」
雲見地区では、台風の影響で水道管が破裂し、一時70世帯が断水。そのうち、およそ40世帯でその断水が続いていました。
シャワーの蛇口をひねっても…。
土屋京子さん(17日):「全然出ないです。カランでもシャワーでも出ない。(バケツに)水を入れてポットで水を沸かしてあるので、洗面器で使う。早く(水が)出てもらわないと、(体を)拭いただけだと気持ち悪くてダメですね」
土屋さんは毎朝、4Lのペットボトル20本の水を給水車から運んでいました。その後、22日に応急措置として、消火栓の水を洗濯やお風呂など、生活用水に使えるようになりましたが、飲み水は松崎町役場で配られる市販の水を2日に一回取りに行く日が続いていました。
ついに断水解消
そして29日正午ごろ
「こちら広報松崎です。今月14日から続いていた雲見地区の断水は解除となりました」
町内には断水解消を知らせる防災無線が放送されました。15日ぶりに断水が解消した家の住人は…。
土屋京子さん(29日午後1時ごろ):「いいですね、ここから出る水。味は元通りの水道の味。おいしいです。とても安心で助かります。役場の方も大変でしたね。毎日暑いのに水をもらいに行くと日影がないのに給水所で待っててくれて本当に頭が下がる」
雲見地区の住民
「楽になった。年寄りだから水を持って2階に上がれない。でもよかった。町の人が一生懸命やってくれて誠意がよく伝わってきた。本当に感謝」
29日ですべての世帯で断水が解消されたということです。