牛山教授に聞く 静岡・熱海市の土石流災害(2) 「長くだらだらと降り続けたので危険と感じなかったか」

 今回の雨の降り方の特色は72時間とか48時間とか、長時間の降水量が多かったのが特色になります。それに対して、短時間、1時間降水量とかはそれほどでもない。ですから、短時間でザーッと強く降ると、これは危ないんじゃないかと、わかりやすいかもしれないが、今回のようにだらだらと雨が降り続ける状況だったので、『この雨、注意しなきゃ』と、わかりにくい降り方だったかも。

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牛山教授に聞く 静岡・熱海市の土石流災害(2) 「長くだらだらと降り続けたので危険と感じなかったかも」

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 現場には幅1、2メートルの小さな水路があった。こうした小さな川であっても、地形的には谷ですから、小さな川だから怖いことはない、というわけではなくて、こういうことも起こってしまうということは改めて実感した。

Q.今後も雨が続く予報だが、警戒が必要ですね

A.多くの土砂災害は雨が降っている最中、しかも一番強く降るときに起こるんですけど、今回も強くないとはいえ、雨が降っていた、降り終わりのころ起きている。こういったこともありうるわけです。

 雨が降った後で、崩壊が広がっていくかは何とも言えないが、基本的には土砂災害は雨が激しく降っている、長くたくさんの雨が降ってあとに起こるので、きょうはそれほど強い雨ではないが、気象情報、特に気象庁が発表している土砂災害の危険度分布「キキクル」という情報があります。こういったもので、どこで今、危険が発生しているかを確認することも重要だと思う」