旬の食材を天ぷらの主役に。新そばと味わう昼の「月」 菊川市「手打ち蕎麦と天ぷら だいだい」
前菜に始まり、魚介と旬野菜の天ぷら、手打ちそば、季節の甘味まで。JR菊川駅北口から歩いて5分の「手打ち蕎麦と天ぷら だいだい」で、昼の1番人気となっているのがランチコース「月」だ。開店から17年。カウンター席と掘りごたつ席を備え、そばだけでなく、身近な食材を天ぷらの主役へ変える仕事にも力を注いでいる。
コースは「季節の蕎麦屋の前菜」3種類から始まる。取材時は蕎麦みそ、蕎麦豆腐、しじみ汁。続く天ぷらには、頭から尻尾まで香ばしく食べられる「天使の海老」が1本と、旬の野菜5種類、魚介2種類、桜えびのかき揚げが付く。これだけの品を少しずつ楽しんだ先に、かけそばまたはざるそば、甘味が待っている。
この時季ならではの「イチジクの天ぷら」は、中心が人肌ほどの温度になるよう注意して揚げる。熱を入れすぎれば、甘さより熱さが勝ってしまうためだ。サクサクした薄衣の中に、イチジクのみずみずしさと濃い甘みを残す。
魚介の天ぷらには、福田で水揚げされたタチウオと、浜名湖のブランドうなぎ「でしこ」を使用。皮がやわらかく、上質な脂を持つでしこを、珍しい天ぷらで味わえる。桜えびのかき揚げは、駿河湾産の桜えびを香り高く、サクサクに。普段から口にする食材でも、衣をまとわせ、火の入れ方を見極めれば、コースの主役になれる。店が天ぷらで大切にしている考えが表れている。
そばには、北海道産の秋の新そばを使う。フレッシュで爽やかな香りと、滑らかな喉越しがあり、かみしめるとそばの味がはっきり伝わる。つゆはカツオ節の濃いだしと濃口しょうゆを基本にした辛口。そば全体を浸さず、先を少しだけ付け、好みに合わせて量を加減するのが店のすすめだ。そばの香りを直接感じたいなら、つゆを付けすぎない方がいい。追加料金で、すりつぶしたクルミをたっぷり使った濃厚な「胡桃だれ蕎麦」にも変更できる。
コースの品数だけで驚かせるのではなく、イチジクは甘みが残る温度に、うなぎは上質な脂を生かせる天ぷらに、新そばは香りを損なわない辛口つゆで。素材ごとにおいしい瞬間を探す仕事が、「月」のひと品ずつに込められている。
手打ち蕎麦と天ぷら だいだい
住所:菊川市柳1-55
電話番号:0537-36-0908
定休日:第1・3火曜日/毎週水曜日
営業時間:昼の部 11:30-14:00(L.O.13:30)※予約可能
夜の部 17:30- (最終入店19:30)※予約コースのみ
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