自家製フォンドボーで煮込む、日常にうれしいハンバーグ 富士市「比奈カフェ」
濃厚なソースをまとったハンバーグが、熱を蓄えた器で運ばれてくる。富士市の岳南電車比奈駅からほど近い「比奈カフェ」は、ドリンク1杯からきちんとした食事まで楽しめる店。落ち着いた店内にはしゃれた家具が置かれ、1人でも気兼ねなく過ごせる空気が流れている。
フードメニューで人気なのが「煮込みハンバーグ」。ソースは一般的なデミグラスではなく、フォンドボーを使って店で仕込む。その自家製ソースでハンバーグをじっくり煮込み、仕上げにもたっぷりとかける。肉の旨みを含んだソースは濃厚でコクがありながら、幅広い世代が親しみやすい味を目指しているという。食事をしっかり取りたい日にも、カフェでゆっくり昼を過ごしたい時にも選びやすい一品だ。
秋限定のグラタンには、栗、キノコ、ベーコン、サツマイモと、季節の味覚を惜しみなく詰める。しっかり蒸した栗はほくほく。サツマイモとともに穏やかな甘みを添え、ベーコンの塩気が味を引き締める。ベシャメルソースにはキノコの旨みが行き渡り、たっぷりのチーズをのせてオーブンへ。表面にこんがりと焼き色が付けば食べ頃だ。パン、サラダ、季節のスープも付き、秋の素材を温かな料理で満喫できる。
同じ季節を華やかに映すのが、シャインマスカットをふんだんに使ったミルフィーユ。サクサクした 生地と果実の甘みに加え、クリームにはレモンの酸味を忍ばせる。さらにアールグレイを加え、紅茶の香りが後から立つようにした。白ワインのジュレも添え、食べ進めながら少しずつ味を変えられる。主役はシャインマスカットだが、甘さ一辺倒にはせず、酸味や香りを行き来しながら一皿を楽しませる。
昔ながらの甘味が恋しい時には「カスタードプリン」。地元・富士の後藤養鶏の卵を使い、形の崩れにくい固めの食感に仕立てる。卵の風味を感じる素朴な甘さを、ほろ苦いカラメルソースがきりりと締める。華やかな季節のデザートとは趣が異なり、何度でも食べたくなる親しみがある。店主イチ押しの、酸味を控えた穏やかなホットコーヒーを合わせるのもよさそうだ。
店が目指すのは、遠くから出かける特別な目的地より、暮らしの中に自然とある飲食店。昼食を取り、飲み物を片手にひと息つき、帰りには自家製の焼き菓子を選ぶ。日によって過ごし方を変えられる懐の広さが、比奈カフェを身近な一軒にしている。
比奈カフェ
住所:富士市比奈628-9
電話番号:0545-38-3008
定休日:火曜日(臨時休業あり)
営業時間:11:00-18:00 (L.O.17:00)
Pあり