タイで暮らして約20年 本場の日常を富士宮の食卓へ 「YUKI’S KITCHEN」

 タイ料理が好きになり、やがて現地へ。暮らした期間は、足かけ約20年に及ぶという。富士宮市大宮町で開店から10年を迎える「タイ屋台料理 YUKI’S KITCHEN」は、店主の村上有紀さんがタイで親しんだ料理を、定食や一品料理で味わえる専門店だ。客のおよそ3割は外国人。若い世代から年配客まで、スパイスとハーブが香る食卓を囲んでいる。
 タイの定食を代表する「ガパオライス」は、まず押さえたい一品。ひき肉を炒め、ガパオと呼ばれるタイバジルを仕上げに絡める。味付けには、タイのしょうゆ、魚醤、大豆由来のしょうゆ、ナンプラー、ウスターソースなど、およそ6種類の調味料をブレンド。それぞれの塩気や旨みが重なり、香りの強いガパオと一緒にご飯を進ませる。タイでの食べ方は、右手にスプーン、左手にフォーク。フォークで具とご飯をスプーンへ寄せながら頬張る。

ガパオライスはタイ料理のいろはの「い」だ
ガパオライスはタイ料理のいろはの「い」だ

 麺料理の定番「パッタイ」には、幅3mmほどの米粉麺を使う。ケチャップ、チリソース、オイスターソースなどを合わせた特製ソースで炒め、甘酸っぱい味に仕上げる。もちもちした細麺は弾力があり、味の濃いたれにも負けない。本場では麺を切り、スプーンへのせて食べるという。屋台や食堂で親しまれてきた日常の味を、富士宮のランチで気軽に楽しめる。

タイの焼きそば「パッタイ」
タイの焼きそば「パッタイ」

 辛いものが好きなら「グリーンカレー」。青唐辛子を基本に、レモングラス、コブミカンの葉、コショウ、エビを発酵させた調味料のカピなどを使う。具材は鶏肉、ナス 、トマト。最初はココナッツミルクの甘みが舌を包むが、食べ進めるにつれて青唐辛子の刺激が強くなる。タイのジャスミンライスと合わせれば、甘みと辛みを交互に受け止められる。

グリーンカレーのランチセット
グリーンカレーのランチセット

 もう1品加えるなら、タイの定番スープ「トムヤムクン」。レモングラス、コブミカン、ハーブを最初に入れて香りを立たせ、ショウガや唐辛子、ほかの具材を加えていく。湯気とともに届く爽やかな香りの後から、唐辛子の辛みが現れる。酸味、辛み、ハーブの風味が同居し、ひと口の中でも味が目まぐるしく変わる。

世界3大スープと呼ばれるトムヤムクン
世界3大スープと呼ばれるトムヤムクン

 海外の料理を日本向けに曖昧に寄せるのではなく、現地で覚えた食べ方まで伝える。そこに、約20年をタイで過ごした村上店主の経験が生きている。スプーンとフォークを手に取り、香りの強いバジルやハーブを頬張れば、日常の昼食が少しだけ異国へ近づく。

タイで暮らして約20年 本場の日常を富士宮の食卓へ 「YUKI’S KITCHEN」

タイ屋台料理 ユキズ キッチン
住所:富士宮市大宮町28-6
電話番号:090-1278-5810
定休日:日・月曜日
営業時間:11:00-14:00 L.O.13:30 / 17:00-21:00 L.O.20:30
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