【詳報】「誠に凄惨であまりにも痛ましい」…新名神6人死亡事故で55歳女に法定刑上限の拘禁刑7年の判決 「ながらスマホ」で静岡・袋井市の一家5人ら犠牲に 三重・津地裁

 三重県亀山市の新名神高速道路で3月、大型トラックが渋滞で止まっていた乗用車に追突し、3台の玉突き事故となった事故で、三重県の津裁判所は20日、トラックを運転していた55歳の女に拘禁刑7年の判決を言い渡しました。

 過失運転致死の罪で判決を受けたのは、大型トラックを運転していた55歳の女です。

 判決などによりますと、女は3月20日の未明、亀山市内の新名神高速を走行中、スマートフォンの画面に脇見をして周辺を注視せず、漫然と82キロほどで進行した過失により、渋滞で止まっていた乗用車に9.4メートルほど手前で気付き、急ブレーキをかけたものの間に合わず、乗用車に追突、その前に止まっていた大型貨物自動車も巻き込む3台関連の玉突き事故を起こしました。この事故で乗用車に乗っていた静岡県袋井市の一家5人と大型貨物の男性の計6人が死亡しました。

 判決で津地裁は「職業運転手として高速道路を走行中、スマホで見ていた動画をスクリーンショットするため10数秒間、スマホの画面に脇見をし、進路の安全確認を怠った。基本的な注意義務違反で過失は重大で、厳しい非難に値する。

 死亡した6人には何の落ち度もない。事故は誠に凄惨で、結果はあまりにも痛ましく重大である。それぞれ充実し将来ある人生を理不尽にも断ち切られた被害者の苦痛、無念は察するに余りある。遺族の悲しみ、憤りは当然ながら大きく、公判で悲痛な心情を述べ、被告に対し峻烈な被害感情を訴えるのも、至極もっともなことである。
 
 一方、遺族に対して、保険会社を通して、相当額(対人無制限)の損害賠償が支払われる見込みであること、事実を認めて反省の態度を示していること、前科がなく、さしたる交通違反歴もないことなど、被告に有利な事情を考慮しても、犯情は極めて悪い」などと指摘しました。 

 そして、被告の女に対し、求刑通り、法定刑の上限の拘禁刑7年の判決を言い渡しました。

三重・亀山市の事故現場 3月20日
三重・亀山市の事故現場 3月20日