わずか2カ月で昨年超え! 駿河湾のシラスに異変…過去5年で最大級の豊漁 ご飯が見えない“日本一丼”も復活 静岡・富士市
前年まで低迷していた駿河湾のシラス漁。今年は春から豊漁が続いています。
植田結衣子アナウンサー:「午前5時30分の田子の浦港です。今シラス漁の船が次々と出港していきます」
わずか2カ月で昨年1年分超え 田子の浦港で豊漁続く
まだ薄暗さの残る、早朝の田子の浦港。シラスを求めて、勢いよく漁場へと向かいます。
日の出丸 芹澤豊船長:「赤いのが地底。真ん中に映っているのがシラス」
漁場に到着すると、早速シラスの群れを発見! 網を入れてから、およそ10分。3人がかりで引き上げていくと、網の中からは、大量のシラスが。
日の出丸 芹澤豊船長:「今取れたシラスは良いシラス。まだピチピチ跳ねていたでしょ。去年に比べれば3倍取れている」
田子の浦港では今シーズン、漁が始まってからわずか2カ月で、去年1年分の漁獲量を上回り、その後も豊漁が続いています。
※去年1年間で49トン、今年10月までに約132トン(田子の浦)
1日2回出漁も 豊漁の年ならではの光景
天候の影響で、漁に出られない日も多くあったそうですが、それでも、直近5年間で最大の漁獲量です。港に帰って来ると、すぐに競りにかけられます。
日の出丸漁師:「豊漁です。サイズも良いし、きれいなシラス」
この日、田子の浦港で水揚げされたシラスはおよそ1トン。豊漁の今年は1日1トン以上の水揚げとなることも珍しくないといい、1カ月で1トンに届かないこともあった去年とは、雲泥の差です。さらに、豊漁の年ならではの動きも。
日の出丸 芹澤豊船長:「(多く)取れるから朝6時半ごろに港に戻ってきて、もう1回行く形で2回出る」
なんと、1日に2回漁に出ることも…。2回に分けて水揚げすることで、鮮度を保って競りにかけられるといいます。
黒潮大蛇行終息も影響? 専門家が分析
シラスの豊漁の理由について、専門家は…。
静岡県水産・海洋技術研究所主任研究員 竹本鉱基さん:「今年は全国的にカタクチイワシの卵が多く観測されていた。卵が順調に育って、シラスが多い海だったと考えられる」
7年9カ月続いた黒潮大蛇行が去年終息したことで、シラスが近海に流れ込みやすくなったという見方もあるといいます。
静岡県水産・海洋技術研究所主任研究員 竹本鉱基さん:「例年だと秋のピーク後に水揚げが落ちていくケースが多いが、今年はかなり取れていて、ここ数年と違う挙動もあるので、このまま水揚げが続いてほしいと期待している」
“日本一丼”復活 港の食堂にも追い風
豊漁の“恩恵”は、港にある食堂にも。この日も水揚げされたばかりのシラスを求めて、多くのお客さんの姿がありました。
鹿児島から50代:「シラスが食べたいなということで、わざわざ鹿児島から来ました。トロトロで味もしっかりついていて、わっぜかうまかど(とてもおいしい)」
シラスの水揚げが多かったときだけに販売される“限定メニュー”、その名も、「日本一丼」。去年は1カ月で一度も提供できないこともあったそうですが、直近1カ月では、2日に1回程度は提供できているそう。ご飯が見えなくなるほど盛られたシラスは、通常メニューの2.5倍の量です。
伊豆の国市60代(日本一丼を食べているお客さん):「今年は豊漁だから、思いっきリ食べられる。本当にいっぱいあって、生シラスが好きな人は食べるべき」
豊漁となっている、“駿河湾の恵み”、シラス。漁は来年1月まで続きます。
田子の浦港漁協食堂 古江奈津子さん:「これから冬に向かって、身が締まったすごくいいシラスが取れてくるので、ぜひ皆さんに田子の浦のシラスの鮮度の良さを味わって、丼を食べてもらいたい」