人命を救うため猛暑の中で訓練 静岡市駿河消防署
「よし、まえ。周囲よし」
静岡市の駿河消防署では、激しい暑さの中でも熱中症にならずに、火災の対応を行う訓練が行われ、およそ20人の消防暑員が参加しました。
訓練は気温が高くなる5月下旬から週に1回のペースでおこなわれているということです。体温や血圧を測った、署員らは訓練前の準備体操を終え、火災発生時と同様、防火衣と空気呼吸器を装備しました。見るからに重そうな防火衣を着てみることにしました。
白鳥衛記者:「これだけでも相当重いですね」
慣れないと防火衣を着るだけでも、かなり時間が必要で、隊員に手伝ってもらい3人がかりでやっと着ることができました。
白鳥記者:「今たぶん着るのに、10分以上はかかったと思うんですけど、消防士の皆さんはだいたいどれくらい」
消防士:「今、呼吸器を背負わなかったら、みんな40秒以内には着れます」
隊員らは、まずおよそ50キロの人形が乗った担架を運び、敷地内を走って1周する搬送訓練を行いました。
白鳥記者:「相当重いです」
消防士:「左展回」
訓練は暑さが本格化する7月上旬まで行われるということです。
次は、はしごを持ってのランニングです。
「1,2,3」
掛け声を合わせ、およそ30キロあるはしごを2人がかりで運びます。伸ばすと8メートルを超えるはしごは建物の2階に相当する長さで、救助時にはなくてはならない必需品だということです。
こうした訓練を日々行うことで、暑さに負けない身体がつくられ、ほとんど体温が上がらなくなる署員もいるということです。
奥山野花隊員:「市民の安心安全な暮らしの為にも、私たちは順化訓練を日々やっていかなきゃいかないなと実感しました」
飯塚誠隊員:「私たちは人を助けることが目的ですので、助けにいって本人が倒れてしまっては困りますので、暑さに慣れる。人を助ける志を持って普段の訓練を行っております」