1000万円以上の借金返済を免れるため男性を殺害 強盗殺人などの罪で43歳の会社役員に無期懲役の判決 静岡地裁浜松支部
借金の返済をまぬがれるために、浜松市の男性を殺害した罪などに問われた会社役員の男に対し、静岡地裁浜松支部は25日、無期懲役の判決を言い渡しました。
東京都板橋区の43歳の会社役員の男は、2019年12月、1000万円以上の借金の返済を免れるため、浜松市浜北区の当時38歳の飲食店グループ社長の男性の首や背中を包丁で複数回刺して殺害した罪などに問われました。
これまでの裁判で、被告は殺害は認める一方で、強盗殺人罪については否認し、弁護側は「男性に『妻と子どもを連れに行く』と脅迫された上での事件で、過剰防衛が成立する」と主張していました。
判決で地裁浜松支部の大村泰平裁判長は、「被告の不誠実な対応が原因で起きた事件で、だまし取った金額は高く、強固な殺意にもとづく残忍かつ残虐な犯行」指摘。また、「妻子の身柄を抑える発言が男性からあったこと自体認められず、過剰防衛が成立する余地はない」とし、被告に無期懲役の判決を言い渡しました。