怒り、落胆…「真摯に向き合っていない」 債務者らが『不正融資問題』の早期解決求める スルガ銀行株主総会 静岡・沼津市
不動産投資の融資を巡り、顧客との法的な論争が続くスルガ銀行の株主総会が開かれました。債務者たちからは「問題に真摯に向き合っていない」と落胆、そして怒りの声があがりました。
和田佳代子記者:「株主総会は1時間後にこちらの会場で開かれます。神妙な面持ちで中に入っていく株主の姿が見られます」
沼津市で開かれたスルガ銀行の株主総会には、不正融資で損害を被ったとする債務者や弁護団など、およそ350人が出席しました。
スルガ銀行を巡っては、融資を受けてアパートやマンションのオーナーになった結果、深刻な経済的危機に陥ったとする債務者らが声を上げていて、銀行と弁護団の間で民事訴訟手続きでの解決が模索されています。
一部の株主は4月、次期社長が不正融資問題の早期解決に反対しているなどとして、銀行解散や取締役解任など20の議案を提案していましたが、5月いずれも否決されていました。
株主(債務者):「不正融資の今後の解決の道筋、目途を一番知りたい。将来どうなるか全く見えないので、きょうの総会では、そこが見れたらと思う。前向きな解決策を提示してほしい」
株主:「歴史ある銀行なので、心ある経営陣の対応をみたい。まじめに仕事はやってもらいたい」
およそ2時間開かれた株主総会。出席者らは提案した議案の否決理由や被害を訴える債務者への対応期限を明確にするよう訴えたということですが…。
株主:「もう全然取り合ってもらえないなっていう気持ちで、悲しくてしょうがない」
株主:「もう何も態度が変わってない」
その後弁護団は会見を開き、経営陣は不正融資問題に真摯に向き合っていないと指摘しました。そして、スルガ銀行のクレディセゾンとの業務・資本提携については…。
弁護団長 河合弘之さん:「まだ解決されていない業務改善命令があるのに、それを無視して他社と提携する。とんでもない」
スルガ銀行は「不正融資問題について早期解決に務める予定だが、一律に解決は出来ない」と説明しています。