【袴田事件】ボクサーが有罪立証の方針取り下げ求める ひで子さん「100歳まで戦わせんでくれ」 

 いわゆる袴田事件で死刑判決を受けた袴田巌さんの裁判のやり直し=再審の初公判が、27日に静岡地裁で開かれるのを前に、日本プロボクシング協会の有志らが都内で検察に有罪立証の方針を取り下げるよう求めました。

「検察は有罪を立証するなー」

 3日午後、東京高検前に集まったのは、ボクシングの現役チャンピオンら。拳に白いバンテージを巻いて袴田巌さん(87)の潔白を声高らかに訴えました。その中には袴田さんの姉ひで子さん(90)の姿もー。

 袴田さんは1966年に旧清水市で、みそ会社専務一家4人を殺害するなどしたとして死刑が確定しましたが、3月再審が認められ、10月27日静岡地裁で初公判が開かれます。

事件現場

 過去にプロボクサーとして活躍していた袴田さんの再審を支援しようと、日本プロボクシング協会の有志らが有罪立証する方針を取り下げて、全ての証拠を開示するよう検察側に要請しました。
 
元WBA世界スーパーフライ級王者の飯田覚士さん:「袴田さんには無罪になった後の人生を一日でも長く過ごしてもらいたい。検察の方々は検察の理念、HPにも素晴らしいのを掲げてます。それに則って進めていただければとお願いをしてきた」

飯田覚士さん

袴田ひで子さん:「57年戦ってきている。私は90歳だ、100歳まで戦わせんでくれって、言ってきました」

 弁護団によると、袴田さんの再審は12回に渡って行われ、来年3月27日に結審、年度が変わってから判決が言い渡される見通しです。

袴田ひで子さん