「戸籍上の性別変更には手術が必要」は憲法違反　全国初の司法判断　静岡家裁浜松支部

戸籍上の性別の変更を巡り、生殖機能をなくす手術を受ける必要があるとした法律の規定について、静岡家庭裁判所浜松支部は違憲とし、無効にする判断を示しました。

　戸籍上の性別の変更を巡っては、性同一性障害特例法の中で、生殖機能をなくす手術を受ける必要があると規定されています。
　この規定について、女性として生まれるも男性として生きている浜松市天竜区の鈴木げんさん（４８）は、２０２１年「手術を事実上強制するもので人権侵害だ」とし、戸籍上の性別の変更を認めるよう裁判所に審判を申し立てました。

　鈴木さんの弁護団によると、この審判について１１日静岡家庭裁判所浜松支部の判断が下され、「生殖機能がない状態」を戸籍変更条件と定めていることは違憲であり、鈴木さんの性別を女性から男性に変更するとしたということです。

　この法律の規定について違憲判断となったのは全国で初めてで、鈴木さんは静岡朝日テレビの取材に対し、「大きな第一歩になった。同じ悩みで苦しむ若者たちの希望になっていけたら」とコメント。

　弁護団は１３日記者会見を開く方針です。