シラスの不漁が心配される中「用宗漁港まつり」4年ぶりの開催

静岡市でとれたてのシラスを販売する用宗漁港まつりが21日4年ぶりに開かれました。シラスのと漁獲量が減っている中まつりはシラスを求めた人たちで盛況だったようです。

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シラスの不漁が心配される中「用宗漁港まつり」4年ぶりの開催

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西尾梓アナウンサー 用宗漁港:
「午前7時半の用宗漁港です。こちらにはとれたばかりのシラスが続々と運び込まれてきています。きょうは4年ぶりにまつりが開催されるということでこちらでは会場で販売されるシラスのパック詰め作業が行われています」

 21日静岡市の用宗漁港で行われたのは、「用宗漁港まつり」。用宗のシラスを知ってもらう目的で開かれたイベントです。

 新型コロナの影響で中止が続いていたこの祭り。

 今年は4年ぶりの開催です。

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 漁港では朝から漁師たちがまつりで販売する生シラスのパック詰め作業に追われていました。

漁師:
「「(まつりを)楽しみにしてたと言われるとすごくうれしい。頑張ろうと思う」

漁師:
「コロナが収まって、ようやくこういうお祭りもできるようになって、人もたくさんきてもらって、港が賑わうのはいい、漁業者としては」

漁師:
「漁は少ないけど物はいいね。今年はシラス少ないけど盛り上がっていければ…」

即売会には朝早くから長蛇の列

 まつりの一番のメインは、取れたての新鮮な生シラスをそのまま販売する即売会。

西尾梓アナウンサー:
「こちらではこれから朝水揚げされたばかりの生シラスの販売が行われます。まだ販売開始前なんですがご覧のように建物の奥まで長い列ができています」

 即売会のスタートは午前8時半からですが、販売開始のおよそ2時間前から、漁港には生シラスを求めて訪れた多くの人が。

 その行列は、先ほどのシラスの水揚げ場を突き抜け、漁港の入り口近くにまで伸びていました。

画像1: 即売会には朝早くから長蛇の列

先頭付近の人は、なんと朝5時から並んだといいます。

朝5時から並ぶ 焼津市民70代:
「少しでも多く買いたいから早く来た。毎回楽しみにしている、生シラスを安く多く買えるところというと用宗なんです」

Q用宗のシラスはどんな存在?

「なくてはならないもの」

朝5時40分から並ぶ 藤枝市民80代:
「早く来ないとなかなか(買うのが)遅くなっちゃうから」

Q万全の態勢で並ばれている…

「はい。近くの人に振る舞うからいっぱい買って帰らないと」

Qまつり参戦グッズ?

「そうそう。(笑)」

 一方で、朝早くからということもあり、待ちくたびれてしまったのでしょうか、うなだれて眠ってしまっている人の姿もありました。

 即売会が始まると飛ぶように売れていく生シラス。

 朝5時から並んでいたという先ほどの男性もようやく念願の生シラスを手に入れました。

Qようやく買えたが?

朝5時から並ぶ 焼津市民70代:
「買えました!きょうはもう帰ってシラスを贅沢に使わせてもらう。もう眠気もさめた」

 この日は全部で6000パックの生シラスが準備されていましたが、あまりの人気ぶりに販売からおよそ5時間で全て完売に。

画像2: 即売会には朝早くから長蛇の列

飲食ブースには難波市長も

 また、飲食ブースでは、水揚げされたばかりのシラスを贅沢に使った生しらす丼と釜揚げしらす丼も販売され、新鮮なシラスに舌鼓をうつ来場者も多くみられました。

画像1: 飲食ブースには難波市長も

三島から30代:
「めっちゃおいしい。やはりここですね、シラスは」

御前崎から30代:
「(食べて)おいしい!おいしいです!」

Qいい食べっぷりですね?

「おいしい!」

 まるでコロナ禍前に戻ったかのように、大勢の人でにぎわう用宗漁港まつり。

 大盛り上がりのなか、会場には・・・。

画像2: 飲食ブースには難波市長も

難波喬司市長:
「市長の難波喬司です。4月13日に市長になった新米です。よろしくお願いします。シラス食べました?食べた?食べてない?用宗のシラス最高ですよね。これ間違いなく日本一ですからね」

 ステージに姿を見せた静岡市の難波市長。

 会場の生シラスを購入していました。

難波喬司市長:

Qお昼は何を食べた?

「シラス。一生のうちで一番食べたぐらい生シラスを食べた」

Qどうだった?

「もう最高。あれはしょうゆをかけない方がいい、そのままが一番おいしい、甘みがすごい」

 大満足な様子の難波市長。

 一方で、ここにきて県内でシラスが取れなくなってきていることについても言及しました。

難波喬司市長:
「(シラスが)とれていないのをどこと比較するかだが、もっと豊漁の時期もあったので、それから比べるとまだ物足りないというのはあるかもしれない。自分の感じとしては、川から栄養分が出ていないということは気になっているので、そのあたりをこれから少し考えないとというのはある」

 シラスをめぐっては吉田漁港で5月28日に開催予定だったイベントが不漁が原因で中止に。

画像3: 飲食ブースには難波市長も

 21の用宗漁港の水揚げ量もおよそ1.8トンと、
例年に比べるとやや少ない量でした。(例年まつりの日は2.5トンほど)

 それでも2万5000人を超える来場者が訪れ、まつりは大盛況のまま終了となりました。

清水漁業協同組合 用宗支所 増田新支所長:
「皆さん数多く来ていただいて、出店の方も出していただいて賑わって非常にうれしく思っている。正直4年ぶりで(客が)来ないのかという(不安も)あったし来ていただいてすごくほっとしている。このまま、今回は31回目だが、32回、33回と行えて用宗自身も活気が出ればと思っている」

画像4: 飲食ブースには難波市長も